近年、日本国内でのワインの消費が急激に増加しています。その数値は、過去10年間で約1.1倍、さらに40年間ではなんと約6倍になりました。2022年のデータを見ると、前年と比べて99%の消費があったものの、10年前の2012年と比較すると約110%の成長を見せています。これは、ワインが日常の飲料として定着し、多くの人に受け入れられている証拠です。
この成長の背景には、過去に起きた第6次および第7次のワインブームが大きく関与しています。第6次ワインブーム(1997~98年)では、赤ワインの人気が急上昇し、多くの消費を生み出しました。また、2012年頃にはチリを中心とした新世界ワインや、日本産ブドウ100%を使用した「日本ワイン」が注目され、さらなるブームを引き起こしました。
ただ、2023年の状況は少々異なるようです。原材料価格の高騰や税制の変更により、スティルワインの輸入数量は前年比で約90%と減少しました。国別の見ると、チリワインがフランスを抜いて再び第1位に輝いています。チリワインは全輸入の約30%を占めており、フランス、イタリア、スペインといった欧州ワインが全体の約60%を占めています。
続いて、スパークリングワインについても見てみましょう。こちらの輸入数量は2023年も前年比約90%の減少を記録しましたが、フランスが国別輸入数量の1位を維持しています。特に「シャンパン」の生産国フランスは、全体の約40%を占めており、これによりスパークリングワイン市場はこの10年間で約130%の成長を遂げています。
また、注目すべきは、日本産のブドウを使用した「日本ワイン」のワイナリー数です。2023年1月のデータによると、国内のワイナリー数は前年比で103%増加し、468場に達しました。特に山梨県、長野県、北海道のワイナリー数が増えており、山形県でも成長が見られます。
ワインが日本の飲食文化に根付いている証拠とも言えるこのデータは、まだまだ続く成長を示唆しています。今後もワインに対する関心が高まる中、私たちの生活の中にさらなる楽しみを提供してくれることでしょう。日本ワインの素晴らしさを体験しながら、様々な国のワインを楽しむことで、さらなる味覚の冒険が待っているかもしれません。