江戸の初化粧展
2024-12-11 11:50:13

江戸時代の女性たちが語る初化粧の心理と文化、特別展が開催

江戸時代の女性と初化粧を知る特別展「初化粧」



2024年12月19日、東京・南青山にあるポーラ文化研究所の化粧文化ギャラリーにて特別展「初化粧」が開催されます。この展覧会は、江戸時代における化粧の通過儀礼に焦点を当て、特に女性たちがどのように「初めての化粧」を経験したのかを探ります。

江戸時代の化粧における決まりごと


江戸時代、化粧はただの美しさを追求する行為ではなく、社会的な地位や年齢、職業に基づく多くの決まりごとに縛られていました。特に、成人を迎え結婚する際には、「初めて行う化粧」が重要視されました。

展覧会では、剃り眉と丸髷という、既婚女性の象徴である化粧や髪型に焦点を当てます。剃り眉は、結婚や出産を迎えた女性が自らの表現を抑える象徴的な行為の一つで、慎ましさを表しています。結婚後の髪型である丸髷も、江戸時代の女性たちの人生に大きな影響を与えました。

展示内容の魅力


本展覧会では、五渡亭国貞や三代歌川豊国の浮世絵を含む6点の作品を展示。これらの浮世絵は、未婚や既婚の女性たちの姿を描いたもので、当時の美意識を今に伝えています。また、江戸時代の眉を整えるための道具や、当時の髪型を約半分の大きさで再現した結髪雛形も展示され、観覧者はその時代の文化に触れることができます。

さらに、川柳や絵画の資料を通して、初化粧を迎える女性たちの心の葛藤や期待、不安を深く掘り下げる視点が提供されます。化粧の社会的意味を知ることで、当時の女性たちの複雑な心理を理解することができるでしょう。

知識を深める書籍コーナー


展覧会のBooksコーナーでは、6つのテーマに基づいた書籍が用意されています。これにより、化粧文化に関する多様な視点を楽しむことができます。「Border」「変態」「流行」「視覚」「ためらい」「自信」といったテーマには、化粧にまつわるさまざまな可能性が詰まっています。

開催概要と特別イベント


「初化粧」は2024年12月19日から2025年3月28日まで開催され、前期と後期で作品が入れ替わる予定です。入場は無料なので、ぜひ気軽に訪れてください。また、2025年1月26日には、港区立赤坂図書館にて化粧の歴史や社会的側面を解説するスライドトークイベントも行われます。

さらに、ポーラ文化研究所のデジタルミュージアムでは、オンライン上で展覧会のコレクションを閲覧可能です。2024年にはさらなるコンテンツが追加され、江戸時代の化粧文化を深く味わえます。

この特別展を通じて、江戸時代の女性たちの初化粧にまつわる心情や文化がどのように形成されていたのかを知る貴重な機会。この機会を逃さず、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


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