森永乳業が「水蒸気アロマ抽出技術」で技術賞受賞〜新たなコーヒーの楽しみ方を提案〜

森永乳業の新たな挑戦と評価

日本を代表する乳業メーカー、森永乳業がこのたび、令和7年度日本食品科学工学会にて「技術賞」を受賞しました。受賞の理由となったのは、「水蒸気アロマ抽出技術の開発」。この技術は、特に「マウントレーニア」シリーズに展開される製品の品質向上につながるものです。

水蒸気アロマ抽出技術とは？

水蒸気アロマ抽出技術は、コーヒー飲料製造において、従来の方法に新しい風を吹き込む革新的な手法です。具体的には、コーヒーの風味を引き出すための水蒸気蒸留の過程で、凝縮温度を調整することで得られる揮発性成分を直に利用します。この方法により、ミルクコーヒーの風味がさらに豊かになり、消費者に新しい味わいを提供します。

受賞の背景

当学会は1953年に設立され、食品科学工学の研究を推進するために様々な活動を行っています。その中で「技術賞」は、実用的かつ高い評価を受けた業績に贈られる名誉ある賞です。森永乳業の受賞は、業界における同社のリーダーシップと研究開発の成果を大いに示しています。

実用化と製品展開

森永乳業は2022年秋から、さっそくこの水蒸気アロマ抽出技術を実用化しました。すでに4つの製品が発売され、特に「マウントレーニアエスプレッソ」や「ノンシュガー」「ノンスイート」などが消費者に支持されています。この技術を用いることで、風味における差別化も図られ、より高品質な製品が市場に登場しています。

これにより、製造過程で発生するコーヒーの抽出残渣が削減されるため、環境保護への寄与も期待されています。

研究の重要性と未来への展望

本技術の開発背景には、消費者の好みに基づいたフレーバーホイールの構築があり、味わいの多様性を追求しています。今後も森永乳業はこの技術をさらに応用し、新たな商品ラインを拡充していく計画です。

2024年4月には、科学雑誌「Journal of Food Science」に本研究の成果が掲載される予定であり、業界内外での注目が集まります。森永乳業の挑戦は、ただ美味しいだけでなく、環境にも配慮した未来の飲料作りを目指すものであり、私たち消費者にとっても大きな喜びとなるでしょう。