鉢伏山プロジェクトの意義と取り組み
株式会社I-neが推進する「鉢伏山『Hachibuse Nature Positive Project by I-ne』」が、環境省から「自然共生サイト」に選出されました。この認定は、自然環境の保全と生物多様性の向上を目指す企業の取り組みを評価するもので、2023年度に初めて設けられた制度です。
自然共生サイトとは
「自然共生サイト」は、民間の取り組みを通じて生物多様性の保全が行われる地域のことを指します。2025年には「地域生物多様性増進法」が施行される予定で、I-neが鉢伏山で行う活動は、その先駆けとなります。特に、自然を回復軌道に乗せること、即ち「ネイチャーポジティブ」の実現は、日本政府が2023年3月に発表した生物多様性国家戦略に基づいています。
鉢伏山での取り組み
I-neは、茨木市内に位置する鉢伏山での活動を2023年から開始しました。この地域は大阪都心からわずか30分の距離にあり、水源涵養保安林としても指定されています。貴重な自然環境を保持するこの場所では、I-neの社員も積極的に保全活動に関わり、2018年に台風で被害を受けたエリアの広葉樹林化に取り組んでいます。
地域社会との連携も大切にしており、岩阪自治会や鉢伏山森づくりの会、大阪府森林組合と協力しながら多様なステークホルダーとともに活動を展開しています。保全活動だけでなく、自然観察会の開催など地域住民との結びつきの強化でも高く評価されています。
地域の声
「今回の認定を受け、長年この山を見守ってきた者として感慨深いです」というのは、岩阪自治会の眞並恭介氏のコメントです。彼は、山が荒れてしまった一時期を経て、住民とボランティアの手で再生してきた経緯を語ります。また、地元住民が自然を維持管理する中で、I-neの参画を通じて地域の明るい未来が見えるようになったと述べています。
未来へ向けた展望
I-neは、今後も地域との連携を深めつつ、みんなが自然と触れ合える環境を次世代に引き継いでいくことを目指します。このプロジェクトにより多くの人々に愛される「みんなの山」として、未来に向けての新たなモデルを築き上げることが求められています。
企業理念と今後の活動
I-neは、設立からの理念に沿って環境保全を重要視し、持続可能な社会の実現に貢献する企業であることを目指しています。鉢伏山での活動は、同社の理念を体現するものであり、今後も自然と共生する社会の実現に向けて継続的な取り組みが期待されます。
このような活動を推進していくことで、地域社会にもそのメリットが波及し、より良い環境づくりに寄与できることでしょう。これからもI-neの動向に注目が集まります。