冷蔵環境での業務効率化に貢献する3D Nexus Sorterの導入

近年、商品流通のスピード化が求められる中で、冷蔵環境での食品仕分け業務の効率化が大きな課題となっています。株式会社椿本チエインとKDDI株式会社の共同会社、株式会社Nexa Wareは、冷蔵・冷凍食品の仕分け作業を効率化するため、GINFONが開発した「3D Nexus Sorter」を試験導入しました。この新しい装置は、2025年12月16日から流通サービス騎西物流営業所で稼働を開始します。

1. 冷凍食品出荷の課題

冷蔵環境での冷凍食品出荷作業には、商品サイズや形状、出荷形式などさまざまな条件を考慮する必要があります。また、限られたスペースでの作業はスペース的な制約も伴うため、高性能のマテハン機器が少なく、自動化や省力化の取り組みが進んでいませんでした。

2. 3D Nexus Sorterの特徴

- 省スペース対応

3D Nexus Sorterは、クロスベルトによる立体昇降仕分け装置を採用しており、商品の正確な仕分けが行えます。そのため、1時間あたり最大6,000点の高効率な出荷作業が可能になるのです。また、省スペース性も兼ね備えており、誤出荷を防ぎながら高品質な業務を実現します。

- 多段シュートの活用

この装置は、多段シュートを最大5段まで配置できるため、多種多様な出荷業務に柔軟に対応します。出荷物の状態に応じて簡単にシュートの配置を変更できるため、日々の出荷業務において効果的です。さらに、商品を投入するだけで仕分けが完了するため、新しい作業者も短期間で習得でき、教育コストを削減できます。

- 柔軟性と拡張性

3D Nexus Sorterはユニット単位で構成されているため、設置条件に合わせたレイアウトが可能です。将来的なビジネスの成長や設備の移設にも対応しやすく、物量や扱う商品の変化にも迅速に適応できます。

- デジタル化による最適化

稼働データをリアルタイムで監視することで、寿命や故障の予測ができるため、効率的な運用が実現可能です。また、複数のセンターをデータ基盤として活用することで、経営判断に必要な情報を得ることができます。これにより、新たなビジネスモデルも提案できるようになります。

3. これからの物流

3D Nexus Sorterは、冷蔵食品だけでなく常温帯商品やアパレル製品の仕分けにも対応できるため、多様なビジネスシーンでの導入が期待できます。このような自動化機器が普及することで、物流現場はさらに効率化され、持続可能な未来へとつながるでしょう。

この3D Nexus Sorterは、ただの仕分け装置ではなく、店舗への配達スピードを加速させる鍵を握っています。冷蔵環境での業務改善に特化したこの装置が、物流業界の未来を切り拓くことに期待が寄せられています。