国吉歳木朗の個展「Region Free : Reloaded」のご紹介
渋谷のクリエイティブスタジオ「CONTRAST」にて、ニューヨーク在住の写真家国吉歳木朗の個展「Region Free : Reloaded」が開催されます。会期は11月29日から12月7日まで。オープニングパーティーは11月28日からスタートし、入場は無料です。
展覧会のテーマ
「Region Free」というタイトルには、地域や文化を超えた自由な視点で世界を見つめようというアーティストの熱い思いが込められています。この展覧会では、国吉が沖縄の素材やカルチャーと、ニューヨークで培った新たな視点を融合させ、自身の表現を探る姿勢が伺えます。
作品の中心に据えられているのは、沖縄に特有な天然素材「琉球石灰岩」です。この石材は固いものではありませんが、その脆さに国吉はいわば美を見いだしています。琉球石灰岩には数千年から数十万年かけて形づくられた結晶や化石が含まれており、見過ごされがちなその美しさには時間の記憶が宿っており、自然の循環の象徴とも言えます。国吉はその「脆さ」にこそ真の価値があると語り、これを通じて“侘び寂び”を表現しています。
巡回展としての新展開
「Region Free : Reloaded」は、2024年末から2025年初頭に沖縄で開催された個展「Region Free」を基にしたもので、新しい視点や作品が多数追加されて再構成されています。沖縄とニューヨークの二つの土地が織り成す文化を体感できる進化版の展示となっており、特に実験的な写真作品に力を入れた新作も登場します。
国吉歳木朗のプロフィール
国吉歳木朗は1980年生まれ、沖縄県那覇市出身の写真家です。2002年にアメリカ合衆国に渡り、サンフランシスコで4年にわたって写真を学びました。その後2006年にニューヨークへ移住し、自身の会社「shootinglife LLC」を設立しました。彼は主に人の姿を撮影することが主体ですが、ファインアートフォトグラフィの展示にも力を入れ、国内外で数多くの展示を行っています。
国吉はフィルムからデジタルに移行した時代において、その強みを活かしアナログとデジタルの両方を取り入れた作品を多く創り出しています。彼の作品には、沖縄の色彩感覚や文化、そして都市的な感性が融合した独自のスタイルが色濃く反映されています。
公式情報
CONTRASTでの個展「Region Free : Reloaded」は、東京都渋谷区富ヶ谷に位置し、最寄りの駅から徒歩数分の便利な立地にあります。営業時間は12時から19時まで、最終日は18時までの短縮営業となります。詳細は公式ウェブサイトをチェックしてください。
国吉の作品に触れて、地域を超えた彼の視点との出会いを楽しみに、ぜひ足を運んでみてください。