しょうゆの使い方とその地域差
日本料理には欠かせない調味料であるしょうゆ。その利用状況や重視している点について、マイボイスコム株式会社が実施した調査結果が発表されました。この結果から、地域によってしょうゆの使い方や好みが異なることがわかりました。今回はその詳細をお伝えします。
1. しょうゆの利用頻度
調査によると、自宅で毎日しょうゆを使用している人は33.5%で過去の調査と比較すると減少傾向が見られました。特に高年齢層ではこの比率が高く、70代男性では49%近く、女性では59%近くが毎日使用しています。一方、東北地域は約45%と比較的高い頻度の利用が確認されました。
2. しょうゆのタイプ
しょうゆの種類として最も多いのは「濃口しょうゆ」で57.6%が使用。次に使用されるのは「減塩しょうゆ」と「淡口しょうゆ」で、各20%程度です。また、地域によっても違いがあり、淡口しょうゆや刺身醤油は主に西日本で、甘口しょうゆは九州に多く見られます。北海道では減塩しょうゆの使用比率が少し高めとなっています。
3. しょうゆの使い分け
用途や料理ごとにしょうゆを使い分ける人は36.8%と、意外に少数派。しかし高年齢層、特に70代女性では約50%が使い分けを実施していることがわかりました。地域別に見ると、近畿や中国、四国、九州では使い分ける傾向が強く、一方で東日本では同じ種類のしょうゆを使用する割合が高くなっています。
4. しょうゆのメーカー
使用しているしょうゆのメーカーは、最も多くが「キッコーマン」で63.5%を占めています。次いで「ヤマサ醤油」が23.5%、「ヒガシマル醤油」が11.9%と続きます。地域によっては、ヤマサ醤油やイチビキ、フンドーキン醤油の好みが強いところも見受けられます。
5. 容器の使い方
しょうゆ容器の選択肢には、プッシュタイプが43%を占め、これまでの調査と比べて増加傾向にあります。続いて、1リットル以上のペットボトルが40%、1リットル未満が32.5%となりました。地域間で見れば、中国や四国地方では瓶の利用率が高く、プッシュタイプは関東でやや好まれていることがわかりました。
6. 購入時の重視点
しょうゆの購入時に重視している点では、56.8%が「味」を挙げ、48.3%が「価格」、34.9%が「しょうゆの種類」を重視しています。特に女性の高齢者層では「しょうゆの種類」や「容量、サイズ」が重要視される傾向にあり、地域による特徴も見られる結果となりました。
まとめ
今回の調査から、しょうゆの利用法や好みは年齢や地域によって異なることが浮き彫りになりました。料理に合わせてしっかりと使い分けを行う人も多い一方で、同じタイプのしょうゆを使う人も多く、それぞれの家庭での食に対するスタンスが表れています。しょうゆ一つを見ても、個々の文化や地域性が反映されているのが興味深い点です。今後の食文化の変化に注目していきたいと思います。