セルフエイジズムを考える
2025-05-22 10:41:24

自己加齢に対するネガティブな思い込み「セルフエイジズム」の実態調査結果とその影響

セルフエイジズムと健康意識の関係



最近、キューサイ株式会社が実施した『全国セルフエイジズム調査』の結果が注目を集めています。全国約9,000人を対象としたこの調査では、なんと73%もの人が「いい歳して」という言動・体験をしたことがあると回答しました。この現象は「セルフエイジズム」と呼ばれ、自己の加齢に対するネガティブな思い込みが引き起こす行動とされています。

セルフエイジズムとは



セルフエイジズムは、年齢を重ねるにつれて強まるネガティブな偏見を指します。「若いから何でもできる」「いい歳してこの服は着られない」といった思い込みが、個人の自己評価に影響を与え、その結果、健康や社会参加に対する意識にも影響を及ぼすとされています。特に、今回の調査によると、女性は男性に比べて重要な影響を受ける傾向があり、その結果からも、セルフエイジズムは社会的な大きな課題であることが伺えます。

調査結果の概要



調査の結果、以下のことが明らかになりました。

1. セルフエイジズムの経験率
- 全体の73%が、セルフエイジズムが原因と考えられる言動・体験をしたと回答。特に女性は76.2%と、高い数字を示しています。

2. セルフエイジズムを感じる場面
- 「体力や健康の衰えを感じた時」が男女共に最も多く、男性37.5%、女性48.6%が該当したとのこと。この結果から、女性がより多くの場面でセルフエイジズムを体験していることが分かります。

3. 要因の分析
- セルフエイジズムに陥る要因として、男女共に「身体的な衰えや健康問題」が最も多く挙げられました。男性は「他人との比較」、女性は「老いに対する不安や恐れ」が次いでいました。

4. 健康意識の傾向
- セルフエイジズムを経験した人は、10年後の健康状態を想像できる割合が44.1%で、未経験者の36.3%よりも高いことが確認されました。これはセルフエイジズムがマイナス要因だけではなく、逆に健康状態を意識させるきっかけにもなり得ることを示しています。

セルフエイジズムの可能性



調査結果から明らかになったように、セルフエイジズムは個人の生活や消費行動に影響を与えるだけでなく、健康意識を高める要因ともなりえます。年齢を重ねることに対する不安や戸惑いを、前向きに変換することが可能であると示唆しています。これにより、自身の健康状態への気づきが得られる転換点になることもあります。

まとめ



キューサイ株式会社が立ち上げた【セルフエイジズム脱却プロジェクト】は、加齢をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブな側面を見出し、年齢を重ねることを喜びに変える文化の創造を目指しています。身体の衰えを感じることは自然なことですが、その中から新たな学びや成長の機会を見出すことこそが重要です。私たちが目指す「ウェルエイジング」な社会が実現する日も近いかもしれません。


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