ロエベが選出!LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026
ロエベが発表したLOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026の受賞者は、韓国の陶芸家ジョンジン・パク氏が大賞に、また特別賞は共同制作であるババ・ツリー・マスター・ウィーバーズとアルバロ・カタラン・デ・オコン氏に贈られました。
大賞受賞作品《Strata of Illusion》の魅力
ジョンジン・パク氏が手掛けた《Strata of Illusion》は、30名のファイナリストの中から厳選され、審査員にはフリーダ・エスコベドやパトリシア・ウルキオラ、ロエベのクリエイティブディレクターのジャック・マッコローが名を連ねています。この作品は、紙を重ねて形成された椅子型の彫刻であり、色付きの磁土を用いています。焼成時に紙が燃え消え、自然な重力や熱によって独特のフォルムが生まれる過程はまさに詩的で、審査員たちの間でも高い評価を受けました。
彼の作品は、制御と崩壊の間に存在する緊張を探求しており、陶芸の枠にとらわれず独自の美学を展開しています。ジョンジン・パクは、「制作の誠実さ」を重視し、プロセスや素材の特性を大切にしています。これこそがLOEWE FOUNDATION Craft Prizeの理念に合致しているのです。
特別賞受賞者の作品
特別賞には、共同制作したババ・ツリー・マスター・ウィーバーズとアルバロ・カタラン・デ・オコン氏の《Frafra Tapestry》と、イタリアのグラツィアーノ・ビジンティン氏の《Collier》が選ばれました。
《Frafra Tapestry》は、ガーナの集落を基盤にした大規模なタペストリーで、伝統的な織り技術を用いて製作されています。現代技術と古い織りの知識を組み合わせたこの作品は、共同制作による文化的な記憶の重要性を再認識させるものです。
また、グラツィアーノ・ビジンティン氏の《Collier》は、古代野外技術で装飾された金のネックレスであり、現代的なジュエリーとして新しい価値を提案しています。彼のテクニカルな技巧は審査員たちからも高く評価され、作品の持つ視覚効果に賛辞が寄せられました。
作品の展示とクラフトの意義
LOEWE FOUNDATION Craft Prizeの受賞作品は、2026年5月13日から6月14日までナショナル・ギャラリー・シンガポールに展示されます。また、オンラインでも作品が見ることができ、展覧会カタログも準備されています。この展示は、133の国と地域から選ばれた5,100点以上の作品の中から選出されたファイナリストによるもので、クラフトの現在と未来について考える貴重な機会となるでしょう。
今回のCRAFT Prizeは、均衡や不安定さ、不確実性といったテーマを通じ、クラフトの可能性について新たな視点を提供します。制作プロセスにおける創造的探求は、文化的な伝統と現代性を融合させ、新たな文脈で再解釈されることで、未来へと繋がる「生きた言語」としてのクラフトの魅力を伝えています。
シーラ・ロエベ氏(LOEWE FOUNDATIONのプレジデント)は、このコンペに対する誇りと共に、審査が非常に困難であることを語り、今後のクラフト文化の進展に期待を寄せました。ロエベのクラフトへのアプローチは、単に美を追求するだけではなく、歴史と未来の架け橋となるものだと言えるでしょう。
皆さまもぜひ、ナショナル・ギャラリー・シンガポールで開催されるこの特別な展覧会に足を運び、現代クラフトの界隈がもたらす新しい感動を体感してください。