アイルランドが日本を訪問、食品輸出を促進
アイルランド政府は6月11日から14日にかけて、東京都と大阪市でトレードミッションを実施します。この取り組みは、アイルランドの農業・食糧・海洋省のマーティン・ヘイドン大臣のもと、アイルランド政府食糧庁Bord Bia(ボード・ビア)が主催しています。主要な目的は、日本でのアイルランド産食品および飲料品の輸出を促進することです。
トレードミッションのハイライト
ヘイドン大臣率いるこの使節団は、日本の市場における潜在的な機会を最大限に生かすことを目指し、アイリッシュビーフや乳製品、シーフードなどのプロモーション活動を行います。また、6月14日には大阪万博での「アイルランド・ナショナルデー」にも参加し、アイルランドの豊かな食文化を紹介します。
アイルランドは2024年までにおよそ180か国に食品を輸出し、年間の輸出額は170億ユーロに達する見込みです。この背景には、「Food Vision 2030」という戦略があり、2030年までにその額を210億ユーロに引き上げる目標が設定されています。日本はその重要なターゲット市場であり、アイルランド政府でも特に注目しています。
日本との関係構築
アイルランドの食品産業は、日本市場での競争力を高めるため様々な施策を進めており、2019年からは東京に事務所を設けて活動しています。2022年のトレードミッション後、アイルランドから日本への食品輸出は、16,100万ユーロに上昇しています。ヘイドン大臣は、日本の消費者が高品質な製品を求める姿勢を理解し、それに応える商品を提供することに力を入れています。
道中では、日本の農林水産省の関係者と面談し、また大阪では日本中央競馬会(JRA)の関係者とも話し合いを持つ予定です。これらの対話は、アイルランド産食品の品質や安全性について再確認し、商業的機会の拡大を視野に入れています。
新しい取り組みとイベント
その中で特に注目されるのが、アジア初となる「Chefs’ Irish Beef Club」の設立です。また、アイルランド産のポテトチップスブランド「Keogh's」が東京都内の複数の小売店で販売を開始するほか、アイルランド産の牡蠣の輸入も5年ぶりに再開される予定です。
6月12日には、2025年の大阪万博において、アイルランド政府食糧庁Bord Biaの主催で、アイルランドウイスキーのテイスティングイベントも予定されています。日本は品質を重視する市場であり、アイルランド製品が根付くための地盤を作る良い機会です。
まとめ
今回のトレードミッションは、アイルランドと日本の貿易関係をさらに深めるための重要なステップと言えるでしょう。アイルランド政府とBord Biaは、持続可能性、食品の品質、安全性を備えた製品を提案することで、日本におけるアイルランド産食品の魅力を引き出し、多くの商業的成功を収める意向です。今後の展開に非常に期待が高まります。