船橋屋が挑むアップサイクルの新たな味
1805年に創業した船橋屋は、長い歴史を持つ和菓子の名店です。2026年には創業221年を迎え、これまで多くの人々に愛され続けてきたこのブランドが、今、サステナブルな取り組みを強化しています。特に注目すべきは、アップサイクル素材を活用した新商品「グラノーラ」と「あんやき(コーヒー)」の登場です。これらの商品は、ただのスナックを超え、環境にも優しい選択肢を提供しています。
アップサイクルとサステナブルなフェア
船橋屋は、(株)JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニーが主催するサステナブルフェア『ぐるぐる、つなげる』に参加。このフェアは、食品ロスを削減し、次の価値へ循環することをテーマにしています。食品製造の過程で生まれる副産物や規格外の農産物など、これまで十分に活用されてこなかった素材を新たに再構築し、皆さまにおいしく提供することを目指しています。
船橋屋が上手に素材を活かす理由
創業から200年以上、船橋屋は素材の無駄を省くことを念頭に置き、日常的に向き合ってきました。特に、こし餡を作る際に取り除かれる小豆の皮や、ビール製造後に残る麦芽粕に注目。こうした素材には本来の価値がありますが、「使い道が限られているだけ」という現実があります。船橋屋は、それらの素材を再利用し、日常生活で楽しめる新しい「味」として提供する責任を感じています。
新商品の魅力①グラノーラ(黒蜜そると/ほんのり黒蜜)
ビールの製造で生じる麦芽粕は、高たんぱく質・高食物繊維を含んでいますが、その加工が難しいことから食品利用が進みにくいのが現状です。そこで船橋屋では、麦芽粕を粉砕・乾燥し、その香ばしさを最大限に引き出すために、オーツ麦などの素材も加えて焼成を工夫しました。味付けには、伝統的な黒蜜と藻塩を使用し、健康食品ではなく、毎日手に取りたくなる「おいしいスナック」として仕上げています。
新商品の魅力②あんやき(コーヒー)
「あんやき(コーヒー)」は、「二重のアップサイクル」により生まれた焼き菓子です。廃棄されてきた小豆の皮を100%使用した特製の皮入りあんこの滑らかさを保ちつつ、猿田彦珈琲のテスト焙煎豆を粉末化し、コーヒーの風味を強調しました。黒蜜やあんこの甘さを引き算し、「珈琲風味のお菓子」というのではなく、「珈琲を食べるお菓子」を目指して開発されています。
船橋屋のサステナブルな挑戦
船橋屋が叫ぶアップサイクルは、素材を特別扱いすることではありません。むしろ、私たちの日常に根付いた和菓子の技術を駆使して、捨てられがちな素材を“いつもと同じ味”へと戻すこと。和の視点で食文化を見つめ直し、当たり前の選択肢として環境に配慮した商品開発を進めています。
最後に
船橋屋の新たな挑戦は、ただの商品開発に留まらず、私たちの食生活を見直すきっかけを提供してくれます。サステナブルで美味しい和菓子という形で、環境に寄与することができるのは、私たち日常の食事においても重要なことです。ぜひ、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。日常の中で、サステナブルな選択肢を楽しんでみませんか?