ロッテの挑戦!BCP改善へ向けた新たな取り組みとは
近年、企業のリスクマネジメントがますます重要視されています。特に自然災害やその他の危機に備えるため、BCP(Business Continuity Plan)をいかに改善し、実効力を持たせるかが焦点となっています。今回は、ロッテ様がニュートン・コンサルティングと共同で進めたBCP改善プロジェクトの詳細に迫ります。
オールハザード型BCPへの転換
創業から70年以上にわたり、菓子業界でのリーダーシップを誇るロッテ。地震対応に特化したBCPから、幅広いリスクに対応できるオールハザード型BCPへの転換を目指しています。このプロジェクトでは、リスク管理体制を強化し、BCPの実効性を向上させるため、4年間にわたる取り組みが行われました。
具体的な取り組みと演習
プロジェクトの初年度は、経営層とのワークショップを通じてBCPの基本方針を策定。全国にある5つの工場や各部署のBCP文書を整備しました。次の2年から4年には、これらの文書を基に、現場主導の事業継続演習が開始されました。特に役員が参加する「本社緊急対策本部訓練」は、全社の有事対応のステップを確認する重要な機会となりました。
対面参加型の訓練
ロッテが特に重視したのは、「対面」での訓練や議論です。オンラインではなく、現地の工場や部署で顔を合わせることで、より活気に満ちた議論が生まれ、参加者の当事者意識が高まりました。この結果、BCPは「当たり前のこと」として日常に根付く土壌ができあがったのです。今後は、国内外の関連会社にもこのプロジェクトを広げていく計画です。
BCP改善の重要性とは
BCM(Business Continuity Management)は、組織の活動を継続させるための枠組みであり、BCPはその計画の一部です。ニュートン・コンサルティングの支援は、ただ文書の策定に止まらず、有事に強い組織風土を築くことにあります。経営陣の意向を反映し、当事者が主体的に関与する活動が求められます。
株式会社ニュートン・コンサルティングの概要
ニュートン・コンサルティング株式会社は、リスクマネジメントを専門としたコンサルタント会社です。これまでに官公庁や国立大学法人を含む多くの事業者から支持され、約2100社に及ぶ支援実績を誇ります。
福祉や環境問題等、様々な要素を含めたリスクマネジメントを考える上で、ロッテ様のBCP改善プロジェクトは一つの成功事例となっています。これからの企業活動は、予測不能な事態にいかに迅速かつ的確に対応していくかが問われるでしょう。ロッテ様の取り組みを通じて、企業全体の危機管理力を高める契機が訪れることを期待しています。