ピアノ処分の実態、家計にも影響か
2025年8月、東晶貿易株式会社が行った家庭におけるピアノの処分意識に関する調査結果が発表されました。この調査では、全国の男女200名を対象に「自宅のピアノの使用状況」や「処分するときに重視するポイント」などについてアンケートを実施。驚くべきことに、約90%の回答者が「使っていないピアノを持っている」と回答しています。
この背景には、かつて子どもの習い事や趣味のために購入したピアノが、ライフスタイルの変化や家族構成の変化で放置されてしまう現状が影響しているようです。多くの場合、これらのピアノはインテリアとしての役割や物置きとなり、居場所を奪っている家庭も少なくありません。
ピアノ処分に関する関心と行動
調査の結果、ピアノを処分しようとした際、多くの人がまず「ネットで調べる」と回答。具体的には66.3%が情報収集を重視しており、家族や知人に相談する人はわずか13.9%でした。
ピアノの処分は費用がかかるという先入観や、査定についての情報不足が、この慎重な行動に繋がっていることが伺えます。信頼できる情報源や比較が求められる状況が明らかになりました。
専門の業者への依頼が人気
ピアノの処分方法として最も多く支持されたのが「専門の買取業者に売る」という選択肢でした。76.8%がこの方法を選んでおり、リサイクルショップに出すという回答はわずか9.9%に留まりました。これは、アップライトやグランドピアノの価値を適切に評価してもらいたいという期待の現れとも言えます。
特に、購入時に思い入れがある楽器だからこそ、適切な査定を求める意識が強いと考えられます。また、ピアノの処分時には「高く売れること」と「手間がかからないこと」が重視され、33.5%が「高く売れること」を最も重要視していると回答しました。
費用に関する誤解
処分にはお金がかかるという考えは54.5%の人々に浸透しています。一方で「売れる可能性がある」と考えている人は46%で、情報が不足していることがこのギャップを生んでいます。しかし、状態が良好で人気のあるモデル提供することで、高額での買取も可能です。特にヤマハやカワイのピアノは需要が高く、査定金額が数万円から数十万円、時には100万円を超えることも珍しくありません。
理想的なサービス像
理想のピアノ処分サービスとして最も関心が集まったのは「出張無料」と「即金査定」で、手間を掛けずスムーズに処分したいニーズが強く表れています。このようなサービスには、スマホを使った簡単な依頼が可能という利便性が求められていることも分かります。結局、ユーザーファーストなサービスが求められているのです。
まとめ
ピアノを持ちながら使わない現状は多くの家庭に共通する問題であり、処分を考えているものの情報不足や費用に関する誤解が多く見受けられます。今後は、より適切な情報や安心して利用できる買取サービスが求められるでしょう。これを機に、家庭にある使っていないピアノを見直すきっかけになれば幸いです。