デザインと農業のコラボレーション
インターブランドジャパンが、株式会社ケーアイ・オギワラのThe Numberedというブランドプロジェクトで、名誉あるRed Dot Design Award 2025を受賞しました。この受賞は、農業の再生と斬新なデザインの融合によるものです。名高いこの賞は、世界三大デザイン賞の一つとされており、品質や独自性が高く評価されています。
The Numberedとは?
The Numberedは、長野県中野市に位置するケーアイ・オギワラが手掛ける新しいブランドで、農業従事者の高齢化が進む中、持続可能な農業を目指しています。このブランドは、60年以上の歴史を持つ生鮮きのこ市場の専門企業が、農地の活用と新しい品目の生産に挑戦するために設立されました。特に、シャインマスカットを含むさまざまなぶどう品種に焦点を当てています。
プロジェクトの目的
プロジェクトの主な目的は、高齢の農業従事者から農地や耕作放棄地を継承し、地域の農業を活性化させること。The Numberedは、品質や希少性を重視し、全体生産量の上位1%のみを出荷するというコンセプトを掲げています。このアプローチにより、商品の価値を底上げし、地域の話題を生み出すことを目指しています。
見える化で魅力を発信
品質へのこだわりを示すため、糖度や酸度、果実の張りを測定し、その結果を一房ごとに記録します。この情報をパッケージに反映させることで、単なる農産品としてではなく、1点ものの嗜好品として楽しめる商品に仕上げています。このデザインアプローチは、商品の特徴を際立たせるだけでなく、お客様にとってその価値を感じやすくする重要な要素となっています。
環境への貢献
さらに、プロジェクト開始以来、累計66,132㎡を整備して農地へと再生しており、中野市全体の耕作放棄地の再生に貢献しています。このような取組みは、地域の持続可能性を高めるだけでなく、次世代の農業に新しい方向性を示すものでもあります。
賞の意義
Red Dot Design Awardは、世界中の優れたデザインを評価する権威ある賞であり、今回の受賞はThe Numberedのデザインの質が国際的に認められた証拠です。毎年、20,000件を超える応募があり、その中から選ばれることは、ブランドとそのデザインが持つポテンシャルを示しています。
今後の展望
インターブランドジャパンは、クライアントのブランド成長を促進するために多岐にわたるサービスを提供しており、今後もこうしたプロジェクトを通じて地域や農業の再生に寄与し続けることでしょう。私たちは、The Numberedのさらなる発展と新たな挑戦に期待が高まります。
長野の風土を大切にしながら進化し続けるこれらの取り組みは、今後の農業の在り方や、デザインが地域に与える影響について考える貴重な機会を提供してくれるでしょう。