被爆ピアノの響き
2025-10-17 10:26:49

子どもたちと被爆ピアノが奏でる平和のメッセージ

子どもたちと被爆ピアノが奏でる平和のメッセージ



2023年10月13日、茨城県土浦市にあるクラフトシビックホールで、歴史的なイベントが開催されました。生活協同組合パルシステム茨城 栃木による「被爆ピアノ」の演奏会と映画の上映会です。戦後80周年を迎え、423名の参加者が集まり、被爆ピアノから流れる音色と、子どもたちの清らかな歌声に心を打たれました。

被爆ピアノと子どもたちの初めての協演



演奏は、広島での原爆によって被爆したピアノを用いて行われました。土浦市立土浦第二小学校の合唱団38名が、そのピアノの伴奏に合わせて7曲を披露しました。「世界中の平和を願って歌います」と宣言し、1曲目には元気に「気球に乗ってどこまでも」の旋律が響き渡りました。

次に歌われた「あおい天使」は、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲であり、戦前から続くこのコンクールには被爆した人々が参加したかもしれないという思いが込められています。子どもたちは精一杯の声で、未来の平和を願う心を歌にしました。

続けて披露された曲は「青い空は」で、核兵器廃絶の運動を支援する意味で作られた作品です。子どもたちはその曲に込められたメッセージを大切にしながら、「原爆をなくしたい」という願いを歌いました。彼らの歌声とともに「見上げてごらん夜の星を」も響き、会場には温かい空気が流れました。

学びと願いを込めた演奏会



演奏中、子どもたちは紙芝居「英(ひで)ちゃんと原爆」を用いて、被爆の実相について学びました。そして自らの言葉で「原爆の怖さを知り、平和のためにできることを考えた」と思いを伝えました。「小さな食い違いも対話で解決したい」との強い気持ちや、日常の幸せを感謝する声が響きました。

最後に、彼らは「樹形図」「いのちの歌」「しあわせになあれ」といった曲を被爆ピアノの音色にのせて届け、会場の参加者に平和への思いを強く訴えました。

映画上映で振り返る歴史



演奏会に続いて上映された映画「おかあさんの被爆ピアノ」は、矢川光則さんの活動を描いたもので、10年間の歳月をかけて制作されました。この作品は、被爆者の声を取り入れたドキュメンタリーであり、平和の大切さを広めるために全国各地で上映されています。2020年の公開以来、多くの人々がこの作品を通じて被爆の実情を学び、思いを寄せています。

矢川さんは、被爆ピアノを通じて全国を訪れ、多くのコンサートを開催してきました。彼自身が被爆2世として、平和の尊さを伝えるために歩んできた道のりがあります。特に2023年、被爆・戦後80年の節目において、彼は全国各地で300回を超える演奏を行う予定です。

平和ののろしを上げる活動の意義



今回の演奏会は、平和を考える活動の一環であり、参加者から寄せられた平和のメッセージも多数ありました。特に、2025年の国際協同組合年に向けて、次世代に向かう意義も大きいといえます。

パルシステム茨城 栃木は、今後も平和についての考えを深め、子どもたちにそのメッセージをしっかりと伝えていくことを約束しています。この演奏会が、参加者全員にとって平和について考えるきっかけとなったことは間違いありません。

演奏会は、子どもたちの未来に希望を重ね送る素晴らしい機会となりました。私たち一人一人が、平和のために何ができるかを考えることが、未来を照らす光となるのです。


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