未来のショッピング体験を実現する自動運転モビリティの体験をレポート!
2025年3月、東京丸の内で開催された「UPDATE EARTH 2025」イベント内で、TIS株式会社が中心となり、ピクセルインテリジェンス、ドットミー、CyberneXとの共同による「ブランドエクスペリエンスポップアップモビリティ」の実証実験が行われました。この取り組みは、無人自動運転車両とAIを活用し、消費体験の革新を目的としたものです。
実証実験の概要
今回の実験は、約70名の参加者を対象に、参加者一人一人が専用デザインの自動運転車「Robo-Shop」に乗り込むという新しいスタイルで行われました。車両に施された「Cycle.me」ブランドの世界観に浸りながら、商品の香りを楽しむ体験が提供されました。さらに、脳波を測定するイヤホン型デバイスを用いて、AIによる個別の商品のレコメンドが行われ、多角的な視点からブランドを理解することができました。
背景と目的
少子高齢化の進展に伴う人手不足により、小売業はECの拡大と実店舗の閉店が進んでいます。特に、商品やブランドの魅力を直接伝える「リアルな接客」が求められていますが、その機会が減少しているのも事実です。そのため、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて、ブランドの価値を高める新たな方法が模索されています。本実証実験は、そんなニーズに応える形で、無人のプライベート空間を活用し、深い理解を促進することを目指しました。
実施内容
1.
事前説明: 参加者は、まず説明動画を視聴しました。これにより、「Cycle.me」のブランドや商品の魅力が理解できる基盤を整えました。
2.
脳波測定: イヤホン型脳波計「XHOLOS Ear Brain Interface」を通じて、参加者の脳波を測定。これに基づき、生成AIが適した商品をレコメンドしました。
3.
ブランドイメージ動画視聴: 参加者が商品に対する理解を深めるため、ブランドイメージ動画を見てもらいました。
4.
商品サンプリング: 最後に、参加者には商品のサンプリングを行い、さらなる関心を引きました。
検証結果の概要
体験後のアンケート結果では、95%の参加者が「Cycle.me」に対する理解が深まったと回答し、85%が高い購入意欲を示しました。さらに、AIによる商品提案によって新しい購買体験が提供されたとの感想が多く寄せられたことが印象的です。この体験を通じて、ブランドへの好意や認知度が向上したことが確認されました。
今後の展望
TISは、自動運転技術を活用した無人移動販売のノウハウを更に蓄積し、2025年夏以降に正式なサービスの開始を目指しています。将来的には、自動運転技術を活用し、様々な施設での体験が可能なネットワークの構築を図る予定です。こうした取り組みを通じて、新しい市場を創出し、地域の課題解決にも貢献していきます。
自動運転車両による新たなブランド体験は、これからのショッピングのスタイルを大きく変える可能性を秘めています。私たちのライフスタイルがこの技術によってどのように変化していくのか、今後の展開から目が離せません。