日本唯一の別珍カッチング職人の技術を映像で体感!
遠州地方には、日本独自の技術で作られた別珍生地があります。この生地は、かつては多くの工場で生産されていましたが、現在はわずか4人の職人がその職業を守っています。そんな中、アパレルブランドHUIS(ハウス)は、89歳の職人阿部さんの技巧を映像作品にまとめた「遠州から世界へ」を公開しました。この映像は、YouTubeで視聴可能で、多くの視聴者から注目を集めています。
映画の内容と制作背景
映像の中では、阿部さんが長年培った熟練の技術や、別珍カッチングの加工工程が丁寧に紹介されています。特に、糸を断ち、誇りを刻む作業は、職人の誇りと情熱が垣間見える瞬間です。映像は、後継者不足という深刻な問題にも触れており、技術の継承の重要性を訴えかけます。
HUISは、遠州地方の産元企業・株式会社タケミクロスの協力を得て、素材である別珍(べっちん)の加工技術を未来に残すことを目指しています。過去には300以上の工場が存在したものの、時間の経過と共に数が減少し、その伝統的な技術を持つ職人が希少となっている現状があります。このまま技術が途絶えてしまうことは、産地全体にとって大きな損失と言えるでしょう。
HUISと別珍の魅力
HUISは、浜松市を拠点にしたアパレルブランドであり、全ての商品を遠州織物で製作しています。彼らは、旧式のシャトル織機を使って織り上げた生地に特徴があり、その特別な風合いと機能性が多くのファンを惹きつけています。また、一般のアパレルブランドとは異なり、産地や産業の背景を訴求する製品作りを行っており、消費者に対する情報発信にも力を入れています。
HUISは、2024年3月に『HUIS.の服づくり -遠州発の産地発ブランドがアパレルの常識を変える-』という書籍も出版予定です。この書籍は、彼らの定義する「新しいアパレルの形」について考察している内容で、さらに多くの人々へ遠州織物の魅力を伝える役割を果たすことでしょう。
おわりに
「遠州から世界へ」では、映像を介して阿部さんの情熱と技術が鮮明に描かれています。別珍のカッチング職人としての姿を見続けることによって、私たちもまた彼の魂を感じることができるはずです。視聴はもちろん、多くの人にこの映像をシェアし、別珍の文化を広めるきっかけにしてみてください。こちらから映像をチェックできます:
動画リンク。