幻のそば「荘川寒ざらしそば」が今年も始動
岐阜県高山市の荘川町で、特産のそば「飛騨高山荘川そば」の浸水作業が始まりました。この美味しいそばを生み出す工程は、寒い時期に行われる特別な作業であり、毎年多くのそばファンから注目されています。今年で18年目を迎える「寒ざらしそば」は、独自の製法で育まれた甘みが特徴です。
寒ざらしそばとは?
「荘川寒ざらしそば」は、飛騨高山荘川町に特有のそばです。特に寒冷な気候を活かした「寒ざらし」という特殊な工程で作られます。この過程では、そばの実(玄そば)を水に浸し、寒風にさらすことで、雑味を消し去り、甘みを引き出します。
浸水作業は、今年も1月20日で終了しました。その後、1月27日には水揚げ作業が行われる予定です。今回、浸水するのは400kgものそばの実。荘川町内を流れる一色川の水路の新鮮な水が、そばの実を元気に育ててくれます。水揚げ後、棚に干すことでさらに乾燥し、凍結を繰り返します。これらの作業によって、生まれ出るのがこの「荘川寒ざらしそば」です。
唯一無二の魅力
荘川寒ざらしそばは、味わい深さとコシの強さで多くの人々に愛されています。その秘密は、荘川の大自然にあります。荘川町は、白山の麓に位置し、清流に育まれた環境でそばが育つため、粒揃いが良く、香り高いそばに仕上がるのです。特に、霊峰白山から湧き出る水が多くのミネラルを含んでおり、そばの栄養価をさらに引き上げています。これが荘川そばの特徴であり、ファンを虜にする要因となっています。
メイド・バイ飛騨高山認証を受けた信頼性
「飛騨高山荘川そば」は、高山市の「メイド・バイ飛騨高山」に認証されている商品でもあります。この制度は、地元で育まれた独自で信頼性の高い地場産品を認証するものであり、荘川そばの品質を保証しています。地元の気候や環境を活かした製品として、地域の誇りとなっています。
自然と文化の共存する荘川地域
荘川地域は、単なる美味しいそばの産地ではありません。この地域は白山ユネスコエコパークに認定されており、美しい農山村景観と貴重な自然環境が共存しています。さらに、荘川地域には手取層群の恐竜化石や村芝居など、歴史的・文化的な資源も豊富です。
結論
今年も荘川寒ざらしそばの水揚げ作業が始まることで、独特の風味を持つそばが多くの人々に届けられることでしょう。令和7年6月には荘川町内の4つのそば店で提供される予定です。美味しいそばを楽しみながら、荘川地域の自然や文化に触れてみませんか?解禁を心待ちにしています。