ROSTO追悼上映「存在証明」について
2019年の急逝以来、多くの人々に影響を与え続けている天才映像作家ROSTO。彼の映像作品を通じて、その才能やメッセージに触れることができる貴重な追悼上映「存在証明」が、8月16日より渋谷のシアター・イメージフォーラムで始まります。
追悼上映の概要
「存在証明」では、ROSTOの遺作である『四つの悪夢』、バンド〈THEE WRECKERS〉などの彼の豊かな創作人生を捉えた短編ドキュメンタリー『すべてが変わったようで、何も変わっちゃいない』、そしてその名を知らしめたパペット・ミュージカル・アニメーション『ニクスの怪物』の三作品が同時に上映されます。これにより、ROSTOの独自の視点と、彼が捉えた存在の不思議さに触れることができるでしょう。
上映作品の紹介
- - 『四つの悪夢(Thee Wreckers Tetralogy)』
45分間にわたる短編4部作を再編集した作品で、約15年の歳月をかけて作り上げられました。この作品は、ROSTOがかつて在籍した伝説のパンクバンドの“存在しないレコードのミュージック・ビデオ”としても位置づけられています。
- - 『すべてが変わったようで、何も変わっちゃいない』
20分の短編ドキュメンタリーで、ROSTOの創作人生を追った内容となっています。彼の生涯を振り返る貴重な映像です。
- - 『ニクスの怪物(The Monster of Nix)』
30分のパペット・ミュージカル・アニメーションで、彼の作品の中でも特に有名な作品の一つです。この作品に込められたメッセージやテーマは、視聴者に深い感動をもたらします。
特設サイトでの情報発信
また、ROSTOの作品に関する特設サイトもオープンしました。ここでは、縦型ショート・オマージュ映像12編が公開されており、彼の独特なスタイルや表現方法を存分に楽しむことができるでしょう。この映像詩は、ROSTOのダークで想像力あふれる世界観を詩的に表現したもので、さまざまなテーマに因んだメッセージが盛り込まれています。
末永賢監督の思い
監督の末永賢氏は、ROSTOとの共鳴を感じながら彼の映像世界を描き出すことに挑みました。彼は「ROSTOの発する微動は、今も私たちの傍に振動している」と語り、彼の作品に触れることで得られる感動を伝えています。
特別な限定本も登場
さらに、ROSTOの死後に出版された豪華限定本“Mind My Gap”も上映会で販売予定です。この本には、ROSTOが16年間にわたって発表してきた作品群が収められています。映画を観るだけでなく、彼のアートを手に取り、その世界観を深く理解する機会となるでしょう。
上映チケット情報
チケット料金は、一般1,900円、学生・60歳以上1,400円、会員1,300円、障がい者割引1,300円という価格で提供されています。毎月1日や月曜日は一律1,300円となっているので、お得に観るチャンスもあります。
ROSTOのために開かれたこの特別な上映会「存在証明」は、彼が残した数々の瑰宝に触れる機会です。ぜひこの機会に、彼の映像作品を観ることで、不思議で魅力的な夢の世界に浸ってみてください。