博多織展での素晴らしい受賞
第68回「新作博多織展」が開催される中、福岡県の「株式会社はかた匠工芸」が特に目を引く存在となっています。この企業は日本和装ホールディングスの傘下にあり、非常に高い技術を持つ織元として知られています。博多織の伝統を守りつつも、現代のデザインにフィットする作品を生み出しています。
受賞について
今回の博多織展では、はかた匠工芸が福岡県知事賞と福岡市長賞の二つを受賞するという素晴らしい成果を上げました。これは、彼らが展開した「有来間道(うらいかんとう)」と「花の浮橋」という二つの袋帯が選ばれた結果です。
福岡県知事賞「有来間道」
「有来間道」は、洗練された色合いを持つ格子柄の袋帯です。白、紺藍、金茶、そしてうす鼠色の経縞に、浅葱色の緯縞がランダムに配されており、非常に印象的なデザインです。特に、博多織の伝統的な間道柄を採用していることが特徴で、さらに希少性の高い総浮技法を用いているため、生地自体の価値も非常に高くなっています。
福岡市長賞「花の浮橋」
一方、「花の浮橋」は、銀光シルベット箔を使用したリバーシブルの帯です。軽やかさと奥行きのあるデザインが特徴で、どちらの面でも楽しめることができます。四季折々の装いにマッチするため、オールシーズン使いやすいのも魅力の一つです。着物とのコーディネートを楽しむ女性たちにとっては、まさにウィンウィンなアイテムです。
伝統を受け継ぐはかた匠工芸の魅力
はかた匠工芸は、過去にも数々の受賞歴を持つ名門です。現在は8名の伝統工芸士が在籍しており、彼らの日々の努力が伝統技術を守りながらも、新たな風を吹き込んでいます。熟練の技術を駆使して、フォーマルからカジュアルまで多様なデザインを提案し続けているのです。
代表取締役社長の岡井弘志氏も、京都西陣の背景を持つ職人の家系に生まれ育ち、幼い頃から手仕事の素晴らしさを目の当たりにしてきました。彼の理念はただ技術を守るだけでなく、日本のものづくりの素晴らしさを広めることであります。そのため、はかた匠工芸では独自の技と感性を加えた作品を創り出し続けています。
結論
新作博多織展は、4月11日から17日まで、東京都港区の伝統工芸青山スクエアにて開催中です。福岡を代表する伝統工芸品の魅力に触れながら、はかた匠工芸の驚くべき技術やデザインの進化を実感できる絶好の機会です。ぜひ足を運び、伝統の魅力に浸ってみてはいかがでしょうか。