塙宣之とジェーン・スーが語るハートウォーミングな漫画エッセイの魅力
2026年1月26日、塙宣之が描くコミックエッセイ『静夫さんと僕』が新たな形で登場しました。本作は、塙と義理の父である静夫さんとのユニークで感動的な日常を描いた作品です。この本の発売を記念して、HMV & BOOKS SHIBUYAで行われたトークイベントでは、塙と音楽プロデューサーでエッセイストのジェーン・スーが、エッセイの魅力や現代の介護問題について率直に語り合いました。
初登場となるコミックエッセイ
トークイベントで塙は、初めてのコミックエッセイについて、原作となったエッセイが持つ感動を愛する出版社の方々の熱意に触発されてコミカライズが実現したと語りました。また、この作品が制作されるきっかけとして、自身が影響を受けた『大家さんと僕』を挙げています。「その作品のように、ほっこりするものに仕上がればと考えました。漫画を依頼する際には、人気者の矢部太郎さんにお願いしようと思いましたが、無理だと断られました(笑)」と、冗談を交えながら振り返ります。
ジェーン・スーも『静夫さんと僕』を読み、「塙さんが自分のパートナーのご両親と同居する決断をしたことに感心しました。私には同居は難しいので、その心の広さが素晴らしい。静夫さんはとてもキャラが立っていて、早くドラマ化すべきです」と熱烈に語りました。彼女の周囲にも、親との向き合い方や介護についての悩みがあることを感じさせます。
介護と家族の関係
塙とジェーン・スーのトークは、ただ楽しいだけではなく、介護というデリケートなテーマにも及びました。スーは自身も父の介護を行っていることを明かし、「感情的になってしまったときは、距離を取ることが大切」と経験を基に語ります。また、「IT技術を駆使して父の生活をサポートしている」と具体的な方法を教えてくれました。
塙は、静夫さんが現在どのような状況にあるのかを説明し、家族としての葛藤についても触れました。「最初は自宅での介護を考えた時期もありましたが、家族全員がそれを支える状況にはなり得なかったため、最終的には施設に入れる決断をしました」と語り、今では静夫さんが慣れてくれたとのこと。彼は、介護の考え方や施設入居についても深い理解を視聴者に提供してくれました。
親との向き合い方の多様性
スーは「親との向き合い方に正解はなく、各家庭それぞれのスタイルが大切」と述べ、その中で罪悪感を抱く人々へのメッセージを伝えます。「自分はここまでできない」と思う必要はないことに気づいてほしいと願ったエッセイも、家庭毎の事情に応じた形で役立ててもらえればと締めくくりました。
また、塙も家庭内のルールについて、「少し変わった人との付き合い方を認識し、それを受け入れることで楽になった」と話し、大切なのはコミュニケーションと理解であると強調しています。「周囲の“ちょっと変な人”たちにも優しさをもって接して欲しい」との希望が、彼の言葉からも伝わってきました。
幅広い感動を提供するコミックエッセイ
コミックエッセイ『静夫さんと僕』(KADOKAWA刊)は、税込1,430円で好評発売中。塙とジェーン・スーが描く親子の絆や介護のリアルな面を知ることができる一冊です。この本が、家族との向き合い方のヒントとなることを願いつつ、皆さんもぜひ手に取ってみてください。