エシカルジュエリーと貧困問題
エシカルファッションが注目を集める中、その中でも特に光を放つ存在がエシカルジュエリーブランド「HASUNA」です。このブランドの背後には、貧困問題に真剣に向き合う代表の白木夏子さんの情熱があります。白木さんは、幼少期からアクセサリー作りに親しみ、いつしかその技術を通じて社会に貢献する道を志すようになりました。
貧困問題に目覚めた瞬間
白木さんが国際協力の道に進むきっかけとなったのは、短期大学在学中に世界の貧困を直に感じた経験でした。その後、イギリスの大学に留学し、国際社会の果てしない不公平さに目を向けるようになります。特に印象に残ったのは、夏休みに実施したインドでの実習時に目にした現実でした。そこで彼女が見たものは、全ての人々が手に入れることができない美の裏に潜む苦悩でした。この体験が後の起業の原点となります。
ロンドンでの学びと国際機関での経験
大学を卒業した白木さんは、国連人口基金やアジア開発銀行研究所などでインターンシップを経て、帰国しました。これらの経験を通じて、多くの人々の生き様を知り、彼女の心にはますます「何かを変えなければ」との強い思いが芽生えていきました。その思いは、単なるビジネスではなく、社会貢献につながる事業の設立へとつながります。
「HASUNA」の誕生と意義
帰国後、投資ファンドでの勤務を経て、ついに2014年に「HASUNA」を設立しました。このブランドは、適正な賃金を支払う公正な環境で作られた宝石を使用し、その価値を顧客に伝えています。白木さんは、ジュエリーを通じて「持つ喜び」と「社会貢献」の両方を体現できる製品作りを行っています。
ジュエリーの背後にある物語
HASUNAのジュエリーは、一つ一つに物語があります。その多くは、製造過程で働く人々の生活を改善するための支援が背景にあります。白木さんは、消費者に直接その思いを伝えることで、より多くの人々が意識を持って選択することができると考えています。また、彼女自身もジュエリーを身に着けることが、実はその裏で誰がどう作っているのかを知る手段になると語ります。
まとめ:白木夏子さんからのエール
白木夏子さんは、自身の経験や学びを通じて、社会のために貢献することの大切さを伝え続けています。彼女の物語は、私たちに何を選び、どう生きるべきかを問いかけてきます。エシカルジュエリーとしてのHASUNAは、単なる装飾品を超え、私たち一人一人の心を豊かにしてくれる存在です。
今週の『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』では、白木夏子さんがその歩みを語ります。この機会にぜひ、彼女の熱い思いを聴いてみてください。