河鶴、2025年上期に増収増益を達成
2025年上半期、創業50年を迎えた総合食品メーカー株式会社河鶴が前年同期比で9%の増収を達成したとのニュースが飛び込んできました。この報告は、和歌山県和歌山市に本社を構える同社にとって、コロナ禍からの回復が見込める重要な指標となっています。現代表取締役社長の河島伸浩氏が迎えた1月以降、経営改革が進められた結果、昨年には見られなかった希望の光が見えています。
売上高と営業利益の大幅増加
2025年1月から6月までの業績は前年の数字に比べ大きく改善され、営業利益も当初の予算を超えて安定したものとなりました。コロナの影響を受けた2024年の結果とは全く異なり、強い回復基調に乗っています。この成功は、社内全体の連携と努力の賜物であると河島社長自身も感じていると言います。また、この業績好調を受けて、社員への給与もアップされることが決定され、働く環境への還元が進んでいます。
梅の不作を乗り越える力
一方で、2025年の梅の生産においては、引き続き「梅の不作」が話題になっています。しかし、河鶴は地元和歌山県みなべ町をはじめ、海外を含むさまざまな仕入れルートを持っているため、比較的安定した梅干しを製造しています。梅干し業界全体が厳しい状況にある中での安定供給は、まさに河鶴の強さを示しています。
新商品「種抜き干し梅」のヒット
加えて、河鶴は梅干し関連の商品だけでなく、新たに開発した「種抜き干し梅」というお菓子を、ベルクなどの全国チェーンで発売を開始しました。この商品は、梅干しの新たな楽しみ方を提供するもので、発売後順調に売上が伸びているとのことです。さらなる商品展開の計画も進んでおり、2025年下期の業績にも期待が寄せられています。
経営改革の成功と今後の展望
河島社長は、厳しい状況をチャンスとして捉え、仕入れと生産体制の見直しを進めてきました。これにより、売上・営業利益はともに回復し、V字回復を果たしたのです。地域経済に影響を与える企業として、河鶴は今後も持続可能な経営を続けていく方針です。ひいては、社員の生活向上にも寄与していけるよう、常に改善に努めると強く誓っています。
商品開発への想い
さらに、河鶴では食べる楽しみを大切にした「驚きと感動」を届ける商品開発に積極的に取り組んでいます。様々な味や食感、組み合わせを工夫し、人々に「また食べたい」と思わせるような、心に残る商品づくりを目指しています。これは単なる利益追求ではなく、未来の食文化を担うための責任でもあります。
まとめ
河鶴の成功は、厳しい経済環境の中でのしなやかな経営と地域への貢献を示しています。今後も経営改革を続けつつ、社員や地域社会とともに成長し、「梅」に関わる新たな未来を探求していくことが期待されます。