豊洲市場での食文化の新たな展開が始まっています。株式会社亀和商店は、水産仲卸専門の企業であり、独自の移動販売車を介して東京都23区および横浜市港北区の老人ホームや介護施設に、新鮮な寿司や海鮮丼、刺身を提供しています。これは2020年のコロナ禍をきっかけに始まり、2022年4月から本格化したサービスです。
この移動販売車は、豊洲にある自社加工場で製造された食品をそのまま届けます。一番の目的は、高齢者の方々に「食の喜び」と「非日常感」を体験していただくことです。また、食べることが難しい方への配慮も行い、刺身を刻んだ介護食スタイルでも提供しています。これにより、すべての利用者が安心して美味しい食事を楽しむことができます。
さらに、この移動販売サービスの目玉として、人気のイベント「マグロの解体ショー」もあります。施設内で実施されるこのイベントでは、本マグロの解体が行われ、利用者やスタッフは目の前で行われる迫力あるパフォーマンスに驚きと喜びを感じています。「まるで豊洲市場がやってきたよう」と評されるこのイベントは、高齢者の方々にとっても新しい感動を提供しています。
使用する魚は、持続可能な漁業から調達されており、MSC、ASC、MEL認証を取得したものです。これにより、環境への配慮も行いながら、質の高い体験を提供しています。実際の解体ショーの様子は、動画で見ることもでき、よりリアルな魅力を感じることができるでしょう。
このような移動販売サービスは、特別なイベントや食事レクリエーションとして、さまざまな施設に対応しています。最近では、幼稚園や障がい者施設にも展開しており、幅広いニーズに応えています。個別の相談や見積もりは無料で受け付けており、誰でも気軽に問い合わせることができます。
豊洲市場の味わいをそのまま届け、プロの目利きによる新鮮な魚を体験できるこのサービスは、多くの方に新しい食の楽しさを提供することでしょう。高齢者施設での食品の提供方法が変わる中、豊洲市場の仲卸直営移動販売車は、その一翼を担う存在として、これからも多くの人々に愛されていくことでしょう。