アップサイクルフードブランド「upvege」誕生!
最近、株式会社グリーンエースが未利用野菜を革命的に活用する新ブランド「upvege(アップベジ)」を立ち上げました。生産過程で形やサイズが不適合となり、市場に出せない野菜を、独自の粉末化技術で“おいしい”食品に再生する取り組みです。これは、無駄を減らしながらも、美味しさと栄養を両立させた素晴らしいアイデアと言えるでしょう。
背景: 日本の食品ロス問題
2022年、環境省が報告したデータによれば、日本国内で発生した食品ロスは472万トン。そのうち、事業系と家庭系がそれぞれ236万トンを占めているという現状があります。しかし、環境意識の高まりから、サステナブルな食に対するニーズが増加し、関連市場は拡大を続けています。これに着目し、upvegeは未利用野菜を「廃棄物」と捉えるのではなく、高付加価値の「素材」として新たに定義します。
ブランドミッション: 未利用野菜に新たな命を
upvegeは、「未利用野菜に命を吹き込み、未来の食文化とサプライチェーンを創造する」という理念のもとに活動を行います。具体的には、以下の4つの柱を掲げています。
1.
高付加価値化: 未利用素材を高品質の食品素材へと生まれ変わらせる。
2.
技術革新: 高速乾燥粉末化技術で色、香り、栄養を保存。
3.
共創モデル: 企業や行政、生産者と連携し、商品開発に取り組む。
4.
新食文化創出: アップサイクルを「特別」から「日常」に。
独自技術: 超高速乾燥粉末化プロセス
upvegeが誇る技術は、東京農工大学との共同研究から生まれた「超高速乾燥粉末化プロセス」です。この技術により、生野菜は最短5秒で粉末化されます。これにより、栄養素や風味を損ないにくく、保存性に優れた状態で多様な食品に活用可能。ドレッシングやスープ、ふりかけなど、幅広いメニューに使用でき、野菜が持つ可能性を無限に広げることが可能です。
中村代表の想い
「地域の農業を守りたい」という思いから、代表取締役の中村慎之祐さんは大学時代から未利用野菜の研究をはじめました。彼は、市場に出せない理由で捨てられる野菜にも価値があることを認識しています。技術を通じてその価値を引き出し、農家や企業、消費者を結ぶ“捨てないものづくり”の重要性を語ります。
今後の展望: アップサイクル食品市場の拡大
upvegeは今後、小売企業や外食産業、自治体との共同開発を加速させ、未利用野菜を使用した新商品を順次提供していく予定です。また、2030年までに「アップサイクル食品を一般市場の主要カテゴリー」として確立する目標を掲げています。
まとめ
upvegeの取り組みは、単なる食の再利用ではなく、未来の食文化を創造するための重要な一歩であると言えます。持続可能な社会を実現するためには、こうしたブランドの存在が不可欠です。これからの展開に注目が集まります。