與真司郎が語る幼少期の違和感と新エッセイの魅力
AAAのメンバーとして、数々の舞台で活躍してきた與真司郎(あたえしんじろう)さん。彼が新たに発表するノンフィクションエッセイ「人生そんなもん」が話題となっています。このエッセイは彼の半生を振り返るもので、特にカミングアウト後に感じたことを赤裸々に語っています。特に彼が語る幼少期の出来事は、彼のセクシュアリティに対する自覚を育んだ重要なエピソードです。
與さんは1988年に大阪府で生まれ、小学校からは京都府で育ちました。彼はAAAとしての活動だけでなく、ソロアーティストとしても精力的に活動を続けています。そして、2023年7月、彼は大きな決断を下し、自身が同性愛者であることを公表しました。このことは、多くのファンやメディアに衝撃を与え、彼は「ニューヨーク・タイムズ」の「2023年世界に影響を与えた人々」にも選出されるほどの影響力を持つ存在となりました。
幼少期の違和感
エッセイの中で、與さんは幼稚園の頃の記憶を振り返ります。お絵描きの時間に彼が選んでいたのは、いつも「ピンクの画用紙」でした。しかし、それを見た先生から「ピンクは女の子用だよ」と言われた時のショックは、今でも鮮明に記憶に残っているとのこと。その出来事を母親が聞いて帰宅後、彼に「青のほうがいいんじゃない?」と諭したことも忘れられない思い出です。
與さんは、当時は性自認や性的指向に対する理解がなく、単にピンクが好きだっただけなのに、自分を否定された悲しさは今でも強く心に残っています。このような出来事が、彼が自己否定を抱えるきっかけとなったのかもしれないと振り返ります。
また、父親の影響も大きく、自身の個性形成に影響を与えたと感じているそうです。家庭環境では、父親からのモラルハラスメントや暴力があったため、與さんは父親に対して強い嫌悪感を抱いてしまうこともあります。そのトラウマは、彼の心の奥深くに強く残ってしまい、今でも「偉そうなおじさん」を見るだけで不快感を覚えることがあると告白しています。このような出来事が、彼の男性性に対する憧れや、それに対する複雑な感情を生む要因になっているのでしょう。
時代の変化と多様性の理解
與さんは「この出来事は僕がまだ幼稚園児だった頃の出来事です。今ではもっと多くの人たちが性の多様性について理解を深め始めています」と述べており、彼自身もこの社会の変化を感じています。エッセイの中では、自らの経験を通じて、少しずつ社会がいい方向に向かうことを願っている彼の姿勢が伺えます。
さらには、今後の活動についても彼は述べており、自分にできることから取り組み、セクシュアリティの多様性を認められるような社会を目指していく意欲を示しています。彼のストーリーは、ただの個人的な経験にとどまらず、同じような思いを抱えた多くの人々に勇気や希望を与えるものになるでしょう。
新しいエッセイの登場
與さんの新著「人生そんなもん」は2025年4月16日に発売予定で、価格は1,980円(税込)。このエッセイを通じて、彼の考えや感じていること、そして、彼がどのように人生を歩んできたのかを知ることができる貴重な機会です。この作品が、より多くの人々に届き、理解を深めるきっかけとなることを期待しましょう。