2025年上半期の音楽シーンを振り返る
2025年上半期の音楽シーンは、Spotifyが発表した日本の週間・月間ランキングによって新たなトレンドを読み取ることができるかもしれません。リスニングデータに基づいて、どのアーティストが注目を浴び、どの楽曲が多くの支持を受けたのか、これから詳しく見ていきたいと思います。
2025年上半期の国内楽曲ランキング
まず、国内で最も再生された楽曲についてです。今年のトップは、Mrs. GREEN APPLEの「ライラック」で、この曲は2024年4月にリリースされたにもかかわらず、2025年も高い再生数を誇ります。デイリーチャートやウィークリーチャートでも常に上位をキープし、再生回数は1億8,000万回を超えました。
ランキングの2位には、Jiminの「Who」がランクイン。こちらはソロアルバム『MUSE』のタイトル曲で、リリース以来安定した人気を誇っており、日本だけでなく海外でも一定の支持を集めています。国内のランキングに海外アーティストの楽曲が入るのは、数年ぶりのこととなります。
また、元気なサウンドが特徴のサカナクションの「怪獣」も7位に入っています。この曲は約3年ぶりの新作で、デイリーチャートでは1位に輝いたこともあります。このように、Mrs. GREEN APPLEが圧倒的な強さを見せつけ、ランキング上位を占める一方で、新しい音楽もチャートに顔を出しています。
国内アーティスト部門での注目
アーティスト部門では、Mrs. GREEN APPLEが堂々の1位。1354日という驚異的な期間、Spotify Japanのデイリーアーティストランキングでも首位をキープしています。2位にはback number、3位にはVaundyが続き、昨年からの連続ランクインを果たしています。また、今年5月には「GOAT」をリリースし、瞬く間に人気を集めたNumber_iが初の5位を獲得しました。
3位にランクインしたVaundyは、その独特な音楽スタイルで新たなファン層を開拓しています。このように、長いキャリアを持ったアーティストから新進気鋭のアーティストまで、多様な音楽が愛されている様子が伝わってきます。
海外で注目の国内楽曲
次に、海外市場で再生された国内楽曲について触れてみましょう。今年最も再生されたのは、Creepy Nutsの「オトノケ - Otonoke」です。この楽曲は、人気アニメ「ダンダダン」のオープニングテーマとしても知られ、海外からの再生数が実に70%を超えています。次いで、藤井 風の「死ぬのがいいわ」が2位、LiSAとStray KidsのFelixによるコラボレーションの「ReawakeR」が3位に入っています。
これまでYOASOBIが独占していたこの部門で、初めてAdoが首位を獲得。ワールドツアーも大きな注目を浴びており、その影響力は国内外を問わず広がり続けています。また、アトラスサウンドチームやXGといった、いま注目されているアーティストたちが踏み込んでいることも、音楽シーンの新たな展開を期待させます。
Spotifyまとめ
Spotifyは毎年年末に「Spotifyまとめ」という企画を実施しており、このランキングもその一部です。自分がどのアーティストや楽曲を聴いたかを振り返ることができ、多くの人が音楽の楽しみ方を再発見する機会となっています。
2025年の音楽シーンは、これまで以上に多様性が増しています。それぞれ異なるスタイルの音楽が愛される時代、次にどのようなアーティストや楽曲が登場するのか目が離せません。