フェルメクテスの挑戦:発酵由来の新しいタンパク質食品
発酵由来の次世代タンパク質を開発するフェルメクテス株式会社が、最近プレシリーズAラウンドで2.5億円の資金調達を行いました。本記事では、この新たな資金調達の背景や、同社が手掛ける「kin-pun」の魅力、さらに今後の展望について詳しくご紹介いたします。
フェルメクテスとは?
代表取締役の大橋由明氏が率いるフェルメクテスは、山形県鶴岡市を本拠地とし、人類、動物、植物、そして地球が共存できる未来を目指し、微生物発酵技術と日本の伝統的な発酵文化を融合させた食品開発を行っています。長年にわたる努力が評価され、今回の資金調達には株式会社博報堂や株式会社平田牧場など、業界の名門が参加しました。
2.5億円の資金調達の目的
この調達資金は、以下の各分野に充当されます:
1.
「kin-pun」の研究開発体制の強化
2.
量産体制の確立
3.
事業会社との連携拡大
4.
販路開拓および人材採用
特に注目されるのは、納豆菌由来の粉末状食品「kin-pun」であり、その独自性と多様な用途が私たちの食文化に与える影響です。
「kin-pun」の魅力
「kin-pun」は納豆菌(Bacillus subtilis var. natto)を利用した発酵性タンパク質食品で、その特徴としてグルテンフリーで高タンパク、また発酵による香りと旨みを持っています。この特徴により、パンや麺、菓子類、ソース、ドレッシングなど多岐にわたる食品に活用できる可能性を秘めています。
さらに、この製品は持続可能な食文化の構築にも寄与し、食への新たなアプローチを提供します。
今後の展望
フェルメクテスでは、今後以下の4つの項目に重点を置き、その成長を加速させる方針です:
- - 「kin-pun」の量産スケールアップと安定供給の確立
- - 独自機能性に関する研究・開発の推進
- - 食品業界や外食チェーンとの販路開拓
- - 専門人材の採用および経営体制の強化
これらの取り組みを通じて、フェルメクテスは持続可能な食文化の確立と、世界中に「kin-pun」の魅力を広めていこうとしています。
代表の思い
大橋代表は今回の資金調達を受けて、「菌」という自然の力に未来の食の可能性を見出していると語ります。納豆菌を使った新しいタンパク質食品では、庄内地方から世界に向けた挑戦を続けるとの意志を示しています。
出資者の期待
出資者の株式会社平田牧場や株式会社ラクト・ジャパン、そして慶應イノベーション・イニシアティブの関係者からは、フェルメクテスの挑戦が食の未来を切り開く意義深いものであるとの評価が寄せられています。特に「kin-pun」の機能性や美味しさに注目し、次世代の食文化をともに作り上げる期待が寄せられています。
まとめ
フェルメクテスの「kin-pun」は、伝統的な発酵技術を用いた革新的なタンパク質食品です。持続可能な食文化の確立へ向けた同社の挑戦が、今後どのような形で実を結ぶのか、非常に楽しみです。これからの展開に目が離せません。