株式会社エフエム東京、通称TOKYO FMは、2025年度の決算を発表しました。5月29日の取締役会で承認されたこの決算では、売上高が106億9千2百万円となり、前期比0.6%の減少を記録しましたが、営業利益や純利益は喜ばしい結果を示しています。
業績概要
2025年度、TOKYO FMの営業利益は4億6千4百万円となり、前年に比べ実に57.4%の増加を見せました。経常利益は7億2千万円、当期純利益は6億6千8百万円と、それぞれ34.7%および113.0%と目を見張る増益を達成しました。このうち、放送事業の収入には影響が見受けられました。特にタイム収入は前期比9.4%も減少し、全体の放送事業収入は4.1%落ち込んでいます。一方で、スポット収入は下期から持ち直し、6.6%の増加を記録し、今後の改善が期待されています。
IP企画事業の成長
興味深いことに、TOKYO FMのIP企画事業(BtoC事業)は前年に続き成長を遂げており、実に41.6%の増加を見せました。この中で、イベント収入は5億1千8百万円と前年比8.5%の増加、物販は1億7千万円と168.5%の急激な成長を実現しました。デジタルコンテンツ収入(課金収入)も4億5千6百万円と前年比70.7%の増加となり、この分野の需要が高まっていることが示されています。
成長の原動力
営業利益の増加は、不採算事業の見直しによるシステム費用削減の効果も大きいです。前期に比べ1億7千万円程度の改善が見られ、経営の健全化が進んでいる証拠とも言えるでしょう。また、当期純利益の向上は、旧経営陣に対する損害賠償請求訴訟に関する賠償金の税務上の実現見通しによる影響も大きいとされています。
2026年度の展望
次年度の2026年度予算についても発表され、放送事業収入は前期比5.6%の減少が見込まれています。内訳ではタイム収入が10.6%減少する一方で、スポット収入は3.8%増加する見通しです。しかし、BtoC領域においてはIP企画事業の収入が28.6%増を予測しており、デジタルコンテンツの有料課金やイベント、物販の売上拡大が期待されています。
経営の課題と対策
経営管理においては、最近のイベント応募数過大公表問題を受けて、運営とガバナンスの点検が最重要課題と位置付けられています。これに基づき、民放連のガバナンス指針に従った確実な運営を目指す必要があります。全体而言、TOKYO FMは将来に向けて多くの挑戦に直面していますが、成長可能性を秘めた面も多く、引き続き注目が集まる企業です。