栗山米菓が物流改革に向けた新たな挑戦
新潟県に本社を置く株式会社栗山米菓は、米菓業界のトップブランド『ばかうけ』などを展開しています。近年、物流業界が直面する「2024年問題」に対応するべく、同社はロジスティクスの改革を進めています。物流の効率化やパレット化による荷待ち時間の短縮など、具体的な成果も上がっていることを受け、今回その詳細をご紹介します。
物流改革背景
2020年から問題視されている物流業界の課題。特に2024年のトラックドライバーの時間外労働上限規制により、輸送能力が低下すると懸念されています。この問題を解決するべく、栗山米菓は業界全体の方向性を共有し、自社の改善策を具体化してきました。そして、経済産業省などによる新たなガイドラインに従って、具体的な施策を導入してきました。
主要取り組みと成果
1. パレット化の促進
負担軽減と効率化を図るため、同社では『バラ積み』から『パレット積み』へ移行しています。これにより荷物の積み降ろしが劇的に効率化され、幹線便におけるパレット化率は60%に達しました。今後さらにこの比率を80%へと引き上げる計画です。
2. 荷待ち・荷役時間の短縮
ガイドラインに基づき、荷待ち・荷役時間を2時間以内にすることが求められている中、栗山米菓は新潟倉庫での時間を1時間以内にすることを目標とし、具体的な改善策を進めました。現在、平均荷待ち時間は3時間から1時間へと短縮されています。これにより、顧客に対してよりスムーズなサービスを提供できる環境が整いつつあります。
3. 賞味期限表示の見直し
従来の「年月日」表示から「年月」表示への移行を進め、出荷量の51%が年月表示品となりました。これにより在庫管理が容易になり、ピッキング作業の軽減にもつながっています。
4. 地域との協力
単独の努力だけでは限界があるとの信念のもと、新潟県内の菓子メーカーと協力し『新潟菓子メーカー物流研究会』に参加。共同配送のプロジェクトにも参画し、地域全体での効率化を目指しています。
今後の展望
2024年問題はむしろ新たな挑戦の始まりとも言えます。将来的には『物流2030年問題』へ備え、さらなる効率化を図るため、栗山米菓は地域企業との連携を一層強化し、持続可能な物流体制の構築に取り組んでいく予定です。
栗山米菓の理念
『楽しさ・おいしさ・あたらしさ』をテーマに、米菓の枠を超えた新しい価値の提供を目指します。今後もイノベーションを追求し、全国の皆さまに愛される商品を作り続けることで、業界全体の発展にも寄与していきます。
この取り組みを通じて、栗山米菓は物流改革の先駆者として、新たな次元へと進化し続ける姿勢を貫きます。今後の動向にも目が離せません!