未来を担う10代に送る教育の新たな形
株式会社ポーラと朝日学生新聞社が共同で制作した「10代のためのジェンダーの授業」冊子の第4弾が、全国の約3万校の小・中学校に寄贈されることになりました。この冊子は、今後の社会を支える若者たちに、性別による無意識の思い込みや社会に存在する賃金格差について考えさせることを目的としています。2023年のテーマは、「男女間の賃金格差」です。これはG7国の中でも特に大きな問題であり、解決が求められています。
教育現場での新たな取り組み
この冊子は2022年より毎年制作されており、多くの教育現場から関心を寄せられています。学校の授業での活用はもちろん、キャリア教育やセミナーでも取り上げられる機会が増えています。今年の冊子では、特に「賃金格差」に至る経緯やその根底にある意識の問題について触れる内容となっています。
今年8月には、一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所が主催する小学生向けの無料イベントで、授業が行われる予定です。イベントを通じて、子どもたちが自らの無意識のバイアスに気づく手助けをする重要な機会となります。
ジェンダーすごろくで楽しみながら学ぶ
新たに導入された『ジェンダーすごろく』は、男女間の賃金格差や性別に基づく先入観を体感できるゲーム形式の教材です。これにより、読み進めながら自由に意見を交わせる構成となっています。賃金格差が解消されにくい理由について考えるための4つのヒントも盛り込まれており、理解を深める手助けをします。
また、授業での実績として和歌山市立和佐小学校が人権学習の時間にこの冊子を活用した授業についてのリポートがあり、その成果も併せて紹介されています。このように、多様な場所での利用が進むことで、ジェンダー平等教育がさらに広がることが期待されています。
専門家の監修と信頼性
この冊子は、ジェンダー専門家の斎藤万里子氏によって監修されています。彼女は国連の元職員で、現在は国際機関やNPOで活躍しているフリーの専門家です。彼女の「誰もが能力と個性を発揮できる社会をつくるために」という理念が、この教育プログラムにしっかりと反映されています。
未来を見据えて
今後は、この取り組みが全国の教育現場でどのように実施され、どれだけの若者が影響を受けることでしょうか。賃金格差に対する理解が深まることは、真の男女平等社会の実現へとつながります。若い世代が社会の未来を担うことを考え、ぜひこの機会に「ジェンダーの授業」に参加してみてください。これからの時代を担うあなたたちの力が求められています。