三陽商会がCDP最高評価を受賞
株式会社三陽商会が2024年度のCDP(非営利環境団体)の「サプライヤーエンゲージメント評価」において、最高評価である「サプライヤーエンゲージメント・リーダー」として認定されました。一体この評価が意味するものや、三陽商会の取り組みがどのようなものであるのか、詳しく見ていきましょう。
CDPとサプライヤーエンゲージメント評価とは?
CDPは、世界中の企業や組織の環境問題に対する取り組みを評価・公開する国際的な団体です。具体的には、企業がどれだけ気候変動に対して戦略的に取り組んでいるかを判断するために、企業のサプライチェーンを含めた「目標」、「サプライヤーエンゲージメント」、「Scope3排出量」、「リスク管理プロセス」、「ガバナンスと事業戦略」の5つの項目を評価します。最高評価のAを取得した企業は「サプライヤーエンゲージメント・リーダー」として位置付けられます。
三陽商会の環境への取り組み
三陽商会は、2023年より「持続可能な地球環境への貢献」を企業の重要課題の一つに掲げています。具体的には、温室効果ガス(GHG)の排出削減を目指し、2030年度までにScope1・2の排出量を2019年度比52%削減、Scope3は30%削減する計画を立てています。また、2050年度までにはScope1・2の排出量をネットゼロにすることを目指しています。
工場での具体的な取り組み
自社工場での取り組みも行われており、特に青森ファクトリーと福島ファクトリーでは、定期的な設備点検やGHG排出量の定量管理を行っています。工場の責任者と共に課題を共有しながら、削減目標に向けて具体的な削減計画を立案し、進捗をモニタリングしています。
サプライチェーン全体での取り組み
三陽商会は、自社工場の成功事例をもとにサプライチェーン全体へと情報を共有し、持続可能な仕組み作りを進めています。また、特定の基準を設け、協力するサプライヤーに対しても改善指導を行い、環境法令への適合を促進しています。
業界との連携
環境省と連携したさまざまなプロジェクトや、アパレル業界における新しいリサイクルプラットフォーム「CicroMate」への参加も行っています。このプラットフォームでは、アパレルの輸送過程で発生する廃プラスチックを再生する取り組みが進められており、企業としての社会的責任を果たすことに貢献しています。
今後の展望
三陽商会は、これらの取り組みを通じてサプライチェーン全体の気候変動対策を推進し、より持続可能な社会を目指しています。引き続き、全社的なサステナブルな活動を展開し、業界全体の意識を高めていくことで、未来に向かう社会の発展に寄与することを目指しています。
まとめ
三陽商会の「サプライヤーエンゲージメント・リーダー」としての評価は、同社の長期的な取り組みの結果です。今後の彼らの活動に注目し、私たちも持続可能な社会の実現に向けて何ができるか、一緒に考えたいですね。環境問題は一企業だけで解決できるものではなく、私たち一人一人の意識と行動が求められています。