フィンランドで楽しむワイルドハーブ料理
フィンランドは、澄んだ空気と美しい自然に包まれた国であり、ワイルドハーブが日常生活に寄り添っています。ここでは、春から秋にかけて自然の恵みが満ち溢れ、フィンランド特有の繊細で香り高いハーブが食材として重宝されています。これらのハーブは私たちの食生活に新たな彩りを加えてくれる存在です。
ワイルドハーブの採取シーズン
フィンランドでは、ワイルドハーブが採取できる期間は4月下旬から初雪が降るまでの間です。春には穏やかな風味を持つハーブが登場し、夏には香りが豊かになり、秋には種や根、葉を収穫する季節になります。このように、各季節に応じたハーブが楽しめるのがフィンランドの魅力の一つです。生でいただくことも、加熱することもできるワイルドハーブは、非常に多機能な食材です。
フィンランドでのワイルドハーブ体験
フィンランドのファインダイニングでは、スプルースやパイン、ジュニパーなど、特有の芳香を持つワイルドハーブが料理に使われています。これらは、フィンランドの大自然が育んだ食材であり、多くのハーブには薬効もあることが知られています。たとえば、ナズナは日差しにやられた肌を冷まし、腫れを和らげる効果があるとされています。地域によっては、コスメや伝統的なサウナの「ヴィヒタ」にも利用されています。
自然との共生文化
フィンランドには、誰もが自然を享受できる法的な権利「自然享受権」が存在し、地元の人々だけでなく旅行者も自然を楽しむことができます。しかし、この自由には自然を大切にする責任が伴い、自然との共生が根付いた文化がフィンランドでは育まれています。このため、自然の一部を味わうことができる贅沢は、日常的に体験できるものとなっています。
ワイルドハーブを使った料理が楽しめるレストラン
フィンランドには、ワイルドハーブを使用した料理を味わえる魅力的なレストランがたくさん存在します。地元の食材を最大限に生かした創造的なメニューが特徴で、シェフたちはその日の朝に地元の森から採ったばかりのハーブを使うこともあります。ここでは、特におすすめのレストラン4軒をご紹介します。
1. Skörd(スコールド)|ヘルシンキ
・ヘルシンキにあるこのレストランは、地元食材にこだわりが強く、ペッパーコーンを一切使用しないのが特徴です。香り高いハーブを丁寧に調理した料理は、北欧食材の力強い風味を引き出しています。フィンランド産のベリーを使ったワインも楽しめ、新たな味わいを発見できること間違いなしです。
2. Kaskis(カスキス)|トゥルク
・トゥルクに位置するこのレストランは、地元の旬の食材を使った創造的な北欧料理が魅力です。シェフたちは自然から摘んだワイルドハーブを巧みに料理に取り入れ、多彩な風味を楽しむことができる特別な体験を提供しています。
3. Kielo(キエロ)|ヨエンスー
・美しいサイマ湖に囲まれたこの隠れた名店では、フィンランド各地の風味を凝縮させた9品からなるコース料理が楽しめます。春の新メニューも登場し、旬の食材がふんだんに使われています。
4. Wild Out(ワイルドアウト)|クーサモ
・北フィンランドの大自然に囲まれ、焚き火を囲んで楽しむアウトドアランチを提供するこのレストランでは、野生の食材が特別なロケーションでさらに引き立ちます。2025年から新シーズンのプランも始まります。
最後に
フィンランドの自然の恵みを存分に味わえるワイルドハーブ料理を楽しむ旅は、心と身体を癒やしてくれる経験になるでしょう。ぜひ、この素晴らしい国での食体験を通して、フィンランドの魅力を感じてみてください。