鳥じんの承継物語
2026-05-07 12:16:11

白糠町のソウルフード「鳥じん」を次世代へつなぐ物語

白糠町のソウルフード「鳥じん」を次世代へ



北海道白糠町は、人口約6,800人の懐かしい風景の中に、50年以上もの歴史を持つ名物料理「鳥じん」を抱えています。この味は、地元の人々にとって焼肉イベント欠かせない存在であり、ふるさと納税の返礼品としても人気を集めています。しかし、製造を行っていた「とみやストア」が廃業することで、その歴史が途絶える危機に瀕していました。その中で立ち上がったのが、白糠印刷株式会社の社長、佐々木啓行さんです。

無形の財産を守るための挑戦



佐々木さんは、スーツをまとった印刷業の経営者から、一転して肉の加工業への挑戦に乗り出しました。これまでの経歴とはかけ離れた業種への転身は容易ではありませんでしたが、彼の心には「消えかけた町の味を次世代へ残したい」という強い意志がありました。吉松俊幸氏が経営していた「とみやストア」は、実は「鳥じん」にまつわる歴史を受け継いできた重要な存在でした。吉松さんもまた、町の味を守るために全力を尽くしてきた人だったのです。

「鳥じん」は、元々は知り合いの個人商店から受け継がれた商品です。その味は、親族を超えた繋がりの中で受け継がれてきました。吉松さんは「個人商店が多く賑わっていたころの白糠町の様子を忘れない」と振り返り、時代の波に翻弄されながらも「鳥じん」を守ってきた足跡を語ります。

襲いかかる時代の波



2019年、吉松さんは50歳を迎えた時に大きな転機を迎えました。消費税の増税やコロナの影響で、個人商店は減少し、時代に逆行するように店舗を畳む決断をする必要がありました。その時、彼は「鳥じん・らむじん・ぶたじん」の製造販売に特化する決意をし、ふるさと納税の反響も得ることで支持を得ました。とはいえ、65歳での引退を心に決めていたため、その先に待つ廃業の瞬間を彼は見据えていたのです。

佐々木社長の思いと決断



2025年、吉松さんが65歳を迎えた時、ついに「とみやストア」は幕を下ろします。しかし、佐々木社長はこの重要な瞬間を見過ごしませんでした。「もったいない!」という叫びから始まり、彼は「鳥じん」を引き継ごうと決意します。町の人々が愛するこの味が失くなることに耐えられず、自身の署名をもって事業承継を実現しようと動き出しました。

印刷業の三代目としての責任を感じつつも、異業種への挑戦は決して簡単ではありませんでした。彼の決意は、吉松さんからの継承への強い思いから来ています。「これは自分の使命だ」という彼の言葉には、多くの人々の思いが凝縮されています。

新たな挑戦と受け継がれる思い



佐々木さんとその妻、幸希さんは試行錯誤の中、「鳥じん・らむじん・ぶたじん」の製造を開始しました。秘伝のタレを受け継ぎ、新たな製造体制を整え、彼らは「鳥じん」を復活させるために邁進しています。サポートする職人たちと共に、「次世代にこの味を守り続ける」という強い志が彼らを支えています。

「鳥じん」は今や、町の名所の一つであり、地元だけでなく全国の人々にも親しまれる存在に成長しました。白糠を支えるフードとして、これからも多くの人々に愛され続けていくことでしょう。人の思いが詰まった味を、次代の世代へつなげるために、真摯な取り組みが続くことを期待しています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

関連リンク

サードペディア百科事典: ふるさと納税 白糠町 鳥じん

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。