『不滅の絆』の記憶
2026-02-10 09:54:25

祖父から受け継ぐ戦争の記憶を綴った一冊『不滅の絆』

祖父から受け継ぐ戦争の記憶を綴った一冊『不滅の絆』



戦後80年が経つ中、私たちの祖父母の世代が経験した戦争の記憶は、次第に消えかけています。しかし、そんな時代の体験を家族の中で大切に残そうとする試みを形にした書籍、『不滅の絆』が注目されています。著者は、戦争を直接体験していない1982年生まれのNISHIOKAさん。彼の祖父は、太平洋戦争中に航空母艦「瑞鶴」の通信伝令員として従軍しましたが、戦争に関する詳しい話を孫に語ることはありませんでした。

この本は、語られることのなかった戦争の記憶を掘り返し、家族の中に受け継がれてきた想いを言葉にしたものです。祖父の沈黙には、時代を越えた重みがあり、その感覚を忘れずに伝えていくことの重要性を訴えています。これまで、家族や地域の戦争体験は口伝えで伝えられてきましたが、証言できる世代の減少に伴い、別の形での記憶の継承が求められています。

『不滅の絆』は、ただの歴史解説書ではありません。著者は、実際に生きていた人々の記憶と感情を、丁寧に掘り下げ、後世へと手渡すための記録にしようとしました。この取り組みは、我々が忘れてはならない「確かにそこに存在した時間」を呼び起こし、時代の記憶を保存することを目的としています。

本書の特徴は、個人の体験としてではなく、広く時代の記憶として位置づけられている点です。NISHIOKAさんは、祖父の語らなかった部分を探り、時には家族の中に残された日常の痕跡から、その歴史を見つけ出す努力をしています。これにより、読者は自分たちの生活にもつながるような戦争の影を感じ取ることができるのです。

また、今後、著書は2026年2月11日の建国記念日に電子版として公開予定で、翌日に書籍版としても刊行されます。音楽制作レーベルTune Factoryの下、NISHIOKAさんは音楽活動と同時に、この記憶継承の活動を続けています。彼の音楽には、戦争の記憶を音で表現し、多くの人々にその重要性を伝えようとする意図があります。

祖父からの「語られなかった時間」を形作る本書『不滅の絆』。私たちの中で静かに受け継がれつつある記憶を掘り起こし、未来へと渡していくための貴重な一冊です。戦争が私たちに何を伝えようとしているのか、改めて考える機会になることでしょう。


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