単身者の食生活に見る新潮流、2024年調査レポート
最近の調査によると、単身者の食生活が新たな潮流を迎えています。キユーピーが実施した「えがおの食生活研究」は、コロナ禍を経た単身者の食生活の変化を分析しました。特に、2030年には日本の全世帯の約4割が単独世帯になると予測されている中、この調査は多くの示唆を提供しています。
1. 食生活の満足度向上
調査の結果、コロナ禍を経て単身者の食生活満足度が向上したことが明らかになりました。特に20代男性において、その満足度は44.7%にも達しています。これは自宅での食事文化、つまり「内食化」の影響が大きいと考えられており、食事の質や多様性が向上していることが背景にあるようです。
2. 手作り料理の男女比逆転
興味深いのは、手作り料理をする単身者の男女比が逆転していることです。30代男性の手作り率は上昇し、逆に40代女性は減少しています。これは、男性が自炊に積極的になり、女性が社会進出する中でライフスタイルが変化していることを示しています。
3. 手作りの概念の変化
手作り料理に対する考え方は、ここ数年で大きく変わりました。生鮮食材を使用した料理の割合は減少し、従来の「手作り」の枠にとらわれない柔軟な発想がみられます。特に40代女性は、手作りに関する固定観念から解放されつつあります。
4. 食事メニューの重視点が多様化
調査によると、食事を重視するポイントが「ひとつもない」と回答する人が25%に達しています。これは、食以外の興味や活動が増え、それに時間を割く傾向を反映しています。全体的な食の位置付けが低下していることが伺えます。
5. 若年層でコンロ離れ
自宅にコンロを持たない若者が増えており、特に20代と30代の女性で顕著です。この背景には、調理器具への関心の低下や、電子レンジでの調理が行われていることが影響していると見られています。多忙な現代人は、効率を重視した結果、必ずしも従来の調理方法にこだわらなくなっています。
まとめ
今調査を通じて、単身者の食生活におけるさまざまな変化が浮き彫りになりました。特に食生活満足度の向上や、手作りの概念の変化は、ライフスタイルの多様性が影響していることを意味します。これらの結果は、今後の家庭料理や食文化にどのように影響するか、非常に興味深い点です。さらに、キユーピーはこの変化に向き合い、食の重要性を広める取り組みを続け、様々なニーズに応える商品開発に努めていくとしています。