吸収持続技術の発表
2025-06-18 14:41:20

三生医薬が新たに発表した吸収持続技術の可能性とは

三生医薬が発表した新製剤技術の全貌



静岡県富士市に本社を置く三生医薬株式会社が、2025年5月に東京で開催される「日本薬剤学会第40年会」において、難吸収性素材の吸収を穏やかに、そして持続的にサポートする新しい製剤技術を発表しました。この研究は、静岡県立大学薬学部の尾上誠良教授との共同作業の下、行われました。

難吸収素材の課題解決


「良い成分であっても、吸収されにくい」という課題に対する解決策として、「体への取り込み方法(=機能のさせ方)」を制御できる製剤設計が注目されています。この技術は、特に以下のような製品を考えている企業にとって、新たな示唆を与えることが期待されています。
  • - 難吸収素材の処方最適化(コエンザイムQ10、ルテイン、アスタキサンチンなど)
  • - ゆっくり効く機能性サプリメントの開発
  • - 体感性やエビデンスに基づく製品づくり
  • - OEMパートナーとの共同開発

研究の概要と実験


背景と目的


クリルオイルは、豊富なリン脂質を含み、優れた自己乳化能を持つことから、吸収性が高くない素材と組み合わせることで吸収をサポートします。本研究では、クリルオイルと中鎖脂肪酸(二酸化炭素)を用いて、新たに形成されるマトリックス様構造が、吸収を持続的に実現できるという仮説が立てられました。

実験方法と結果


  • - 吸収の持続性評価: 吸収性が低い脂溶性成分「セサミン」をクリルオイルとMCTオイルの混合液に溶解し、ラットに摂取させた結果、セサミン原末群と比較して吸収はより緩やかで長時間持続しました。
  • - 脂質低下機能の比較: 7日間連続して摂取後、脂質負荷試験を実施したところ、クリル+MCT群では、血中トリグリセリドの上昇が有意に抑制され、持続的な吸収と機能発現が確認されました。
  • - 構造観察: 偏光顕微鏡でマトリックス形成を視覚的に確認し、素材がこれに包み込まれることで、消化管内での緩やかな放出と持続的な吸収が可能であることが確認されました。

学会での反響と業界への影響


発表に際し、研究者や企業から多くの関心が寄せられました。「クリルオイルのエマルションはそのまま吸収されるのか?」という質問には、放出後に吸収されるとの説明があり、研究の新たな方向性が明らかになりました。特に、製剤設計における差別化の可能性について、多くの業界関係者が注目しました。

今後の展望


三生医薬の研究開発本部長である又平芳春氏は、「クリルオイルとMCTオイルの組み合わせによるマトリックス構造が、吸収されにくい素材をどう活かすかという製剤の本質に挑んでいる」と述べています。今後も、製剤化の支援や新たな価値の創出に向けた取り組みを進めていく方針です。静岡県立大学の尾上教授も、クリルオイルが特定の条件下でマトリックスを形成することで、機能性食品の動態を制御する新たな手法の確立が期待されると語っています。

今回の研究成果に興味を持つ企業や研究者に対して、三生医薬は詳しい資料を提供する予定であり、OEMや共同研究のご相談も受け付けています。

静岡県富士市に本社を置く三生医薬は、健康食品やサプリメントのOEMメーカーとして、今後も製剤技術の最前線を追求していくことが期待されています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

関連リンク

サードペディア百科事典: MCTオイル クリルオイル 三生医薬

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。