アヲハタの食品残さをアップサイクル！新たな取り組みの全貌

アヲハタ株式会社が新たに始めた取り組みは、製造過程で発生するジャムなどの食品残さをアップサイクルするもので、社会貢献と持続可能な未来の実現を目指しています。このプロジェクトは、東京都墨田区に本社を構えるスタートアップ企業、株式会社ファーメンステーションとの連携によって実現したものです。ファーメンステーションは、独自の発酵技術を用いて未利用資源を再生・循環させる研究開発型企業であり、アヲハタと共に新たな価値を生み出しています。

アップサイクルとは何か？

「アップサイクル」とは、廃棄物や不要品をより価値のあるものに転換するプロセスを指します。アヲハタは、そのプロジェクトを通じて食品残さからアルコール（エタノール）の発酵・精製を成功させ、さらにはこれを用いたオリジナルのウェットティッシュも製造しています。このように、製造過程で生じた残さを日用品に変える初の試みを行っています。

社内から生まれた素晴らしいアイデア

この革新的な取り組みの起点は、アヲハタ社内で公募した際に集まったサステナブルをテーマとするアイデアでした。それを基に、ファーメンステーションと連携を深めることで、未利用資源を有効活用するための検討が進みました。これにより、アヲハタはただ食品を製造するだけではなく、循環型社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出したのです。

伝統に根差した製造哲学

アヲハタは1932年に創立以来、瀬戸内の柑橘を使用した加工を行ってきました。特に、みかん缶詰の製造時には外皮を陳皮に加工するなど、無駄を出さない取り組みを行っていました。さらに、今後は製造過程で発生する食品残さを養豚飼料として活用する取り組みも行う予定です。この取り組みは、年間で発生量のおよそ25％の削減を見込んでおり、より持続可能な社会を築くための重要な施策となります。

担当者の熱い想い

アヲハタ株式会社の研究開発本部で商品開発センターを担当する長谷川和貴氏は、「サステナビリティやエシカルな消費が重要視される現代において、私たちは持続可能な取り組みをより強化していく必要がある」と述べています。また、フルーツ加工における無駄を省き、環境への配慮も同時に実現することができるという本プロジェクトの意義を強調しています。

未来へのビジョン

一方、ファーメンステーションの代表取締役である酒井里奈氏は、「アヲハタと共に持続可能な社会の実現を目指すことができることを大変光栄に思っています。ジャム製造に伴う食品残さの活用は、今後の循環型社会に向けた第一歩です」と語ります。これからも両社は協力し合いながら、未利用資源を無くし、より良い未来を提供するための努力を続けていくことでしょう。