セブン-イレブン、自動運転トラックによる物流の未来を探る
株式会社セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)が、三井物産流通グループによる自動運転トラックを利用した長距離輸送の実証実験をスタートさせました。この取り組みは、関東から関西間の高速道路を利用し、コンビニエンスストア業界で初めての試みとして注目されています。「サーキュラーエコノミー」をテーマに、使用済みの食用油をバイオ燃料として活用することで、持続可能な物流体制の構築を目指しています。
自動運転トラックの導入背景
ドライバー不足が社会問題化する中、自動運転技術の導入は特に物流業界において急務とされています。SEJは、プライベートブランド「セブンプレミアム」の商品を輸送するために、2030年を見据えた新たな物流システムを検討しています。2027年度には、自動運転トラックによる幹線輸送サービスの開始を目指しており、まずはレベル2のトラックを用いて実証運行を行います。
実証実験の内容
この実証実験は、2025年12月から2026年の春までの期間にわたって行われ、具体的には以下のような内容で進められます。
- - 区間: 埼玉県新座市のMRG埼玉第二センターから兵庫県尼崎市のMRG関西センターまでの高速道路
- - 実証テーマ: 自動運転トラックを使用した長距離走行の実現性や配送にかかる時間の検証
- - 積載物: セブンプレミアムの常温商品(傘、カップみそ汁、キッチンペーパーなど)
環境配慮と地域貢献
また、本実証には地域で回収した使用済みの食用油から作られるバイオ燃料「B5軽油」をトラックの燃料として使用する取り組みが含まれています。この試みは、CO₂排出の削減に貢献するものであり、環境への配慮を強化することが狙いです。さらに、T2が設置する「切替拠点」において、軽油の供給も考慮されています。
3社の協力は、物流オペレーションの効率化と環境対策を同時に実現する可能性があります。自動運転トラック導入によって、安定的な商品供給の実現と共に、持続可能な社会の実現へ向けた強力な一歩となるでしょう。
未来の物流には何が求められるか
セブン-イレブンが取り組む自動運転技術の導入やバイオ燃料の活用は、今後の物流業界における大きな変革の兆しを示しています。ドライバー不足という課題に対し、技術で解決を図ることで、多くの人々に便利さを提供し続けることが期待されています。
私たちの生活を支える物流が、サステナブルな形で進化していく様子を見守りたいですね。