静かなブーム到来!反出生主義の思想家シオランの名言集
「生まれるのも生きていくのも、めんどくさい!」この言葉が示すように、エミール・シオランの思想は、特に厳しい時代の現れとして今、静かに注目を集めています。
2023年7月2日に飛鳥新社より出版された『生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉』は、彼の数々の名言を、作家の済東鉄腸により分かりやすく翻訳し、エッセイを交えて解説した一冊です。この書籍は、現代人の心に響く言葉が多く収められています。
シオランとは?
エミール・シオラン(1911-1995)は、ルーマニア生まれの思想家であり作家。彼は「反出生主義」という独特の哲学で知られています。これは、生命の誕生自体を否定し、苦しみや不幸から逃れられない現実を直視する考え方です。シオランの作品は、一般的にはあまり知られていない存在でしたが、彼に関する最近のメディアの取り上げや、羽生結弦選手の公演での引用などを通じて、再び注目を集めています。
反出生主義とその魅力
本書ではシオランの言葉が、しばしばネガティブに描かれていますが、その中には痛烈なユーモアと真実が潜んでいます。たとえば、以下のような彼の名言が紹介されています。
- - 「しんどい」を抱えるすべての人へ……「自分の居場所なんてなくて、どこに行ってもダルいだけ」
- - 「生まれたのが悪い」との思索から、日常生活の中で感じる不安や孤独が見えてきます。
このように、シオランは「頑張らなくていい」と語りかけ、逆に現代社会の息苦しさを冷静に描写しています。彼の名言を通じて、傷ついた心が少しでも軽くなることを願っています。
著者の紹介
済東鉄腸は、千葉県出身の作家で、ルーマニア語の小説家として各方面に注目されています。彼は、ひきこもりの経験を経て、独自の視点からシオランの言葉を解釈しています。済東は自身のエッセイで、自らの体験を元にした名言の数々を厳選し、第一線で活躍しています。
さらに、彼について興味深いのは、映画ライターとしても活動している点です。東欧映画への深い理解が、彼のシオランへの関心を広げています。
新刊の魅力
この書籍では、シオランの言葉をただの引用としてではなく、彼の哲学的背景や生き様も含めて理解できるように配慮されています。また、文学紹介者の頭木弘樹氏が推薦文を寄せており、「想像以上に面白い」と絶賛しています。
反出生主義という今や少なくない支持を集める思想が、どうして現代の私たちに響くのか?その理由を考えるきっかけになる一冊です。
興味を持った方は、ぜひ手に取って、自身の在り方を見直すヒントを得てみてください。
書誌情報
- - 書名: 生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉
- - 編訳: 済東鉄腸
- - 発売日: 2023年7月2日
- - 価格: 1,870円(税込)
- - 出版社: 株式会社 飛鳥新社
本書を通して、シオランの深い哲学に触れ、あなた自身の日常や思考を見つめ直す一助となれば嬉しいです。