九州大学の学園祭で実現したウクライナの味
2025年11月1日から2日にかけて、九州大学で開催された学園祭「九大祭」。その中で、学生団体「株式会社Borsch?」が提供した本格ボルシチが、なんと400食を完売するという素晴らしい成功を収めました。この取り組みは、単なる食品提供に留まらず、地域と大学生の新しいつながりを生む機会ともなりました。
学生の挑戦が実を結ぶ
「株式会社Borsch?」は、ウクライナ特有の味を再現することを目的として活動を始めました。ボルシチのレシピは、ウクライナの本場からインスパイアを受けた本格的なもので、学生たちはその準備に多くの情熱を注ぎました。準備段階から本格レシピに基づく仕込み、会場での装飾など、全て学生たちが主体となって運営を行いました。
ブースには多くの来場者が訪れ、「学祭のレベルを超えた、レストランの味!」「食堂でぜひ提供してほしい」といった温かい声が集まり、来場者たちはこの美味しさに驚きの声を上げました。さらに、ボルシチの試食だけでなく、ウクライナ支援の募金活動も行われ、多くの人たちが協力の手を差し伸べてくれました。
地域の農業資源との連携
今回のボルシチ販売には、唐津市相知町の横枕農園で生産されるビーツパウダーが使用されました。このビーツパウダーは、唐津Farm&Foodの農業ボランティアに参加した九大生とのつながりから実現したもので、参加者は「ビーツを使った料理に興味がわいた」と言って、地域の農産物への関心を深めました。
このように、ビーツパウダーの提供を通じて、地域の農業資源の活用や農業再生の取り組みにも新たな光が当たりました。横枕農園のビーツパウダーの販売も行われ、里山で育まれた素材の素晴らしさを知ってもらう貴重な機会となりました。
新しい共創モデルの誕生
この取り組みは、学生たちの創造的な挑戦と地域農業資源の融合、そして唐津Farm&Foodの地域連携が見事に結びついた結果です。九大学生の活動を支援し、地域と大学が柔軟に連携できる未来を九大祭は象徴しています。「株式会社Borsch?」のメンバーは、400食を完売した喜びを語り、「ウクライナの文化や活動を今後も発信していきます」とコメントしました。この成功は、地域の支援と学生の情熱が実を結んだ瞬間であり、今後の活動への希望も広がっています。
今後の展望
これからも「株式会社Borsch?」は、九州大学を拠点に、ウクライナの文化を広めながら、地域とのつながりを深めていくことでしょう。また、唐津Farm&Foodは、今後もこうした若者たちの挑戦を後押しし、地域の農業資源活用にも力を入れていく意向です。
美味しいボルシチを味わえる学園祭、その背景には地域と学生の共創がありました。これからも九州大学の学生たちの挑戦を応援し、地域とのつながりを深めながら、新たな価値を生み出していくことに期待が寄せられます。