Z世代の「ぬい活」が示す新しいライフスタイルの楽しみ方

Z世代の「ぬい活」とは？

最近、特に若い世代の間で注目を集めている「ぬい活」。これは、「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいぐるみを使って推し活やファッションを楽しむ新たなトレンドです。2017年頃から使用され始めたこの言葉は、今では多くの若者の間で広まっています。SHIBUYA109 lab.が実施した調査によると、15~24歳の女性507名のうち、なんと80%以上が「ぬい活」を経験していることがわかりました。

この調査で特に目立ったのは、「バッグにつける」が59.4%と最も多く、次いで「日常的に持ち歩いたり、お出かけに連れて行く」が39.4%、そして「モノや景色と一緒に写真撮影する」が37.9%と続きました。こうした「ぬい活」の形態は、持ち歩くことで人々に楽しさを提供しているのです。

お出かけに「ぬい」を連れて行く文化

「ぬい活」には主に二つの楽しみ方が存在します。一つ目は、「推し活」としてぬいを取り入れること。自分の推しキャラのぬいぐるみを使った活動がその一環として行われています。二つ目は、日常のファッションにぬいを取り入れることです。その日の服装に合わせてぬいを選んだり、バッグにぶら下げたりすることで、ファッションのポイントとして楽しむ姿が見られます。

また、ぬいの種類は大きく三つに分けられます。1つ目は推しの人を模った「推しぬい」、2つ目はキャラクターものの「キャラぬい」、3つ目は雑貨店やアパレル店で手に入る「名前のないぬい」です。このように多様な選択肢がある中で、Z世代は「ぬい活」を楽しんでいるのです。

調査では、ぬいにかけた平均金額や年間費用も明らかになりました。実際に利用する中でのコスト感覚に加え、「どこかへ連れて行く際の決め手」は、景色や洋服との相性が大きいことが判明しました。

Z世代にとっての「ぬい」とは？

「ぬい」とはZ世代にとってどのような存在なのでしょうか。調査結果の中で、多くのZ世代は「ぬい」を心の支えとして捉えていることが分かりました。約70.3%の respondentsはぬいを持つことを「お守りのように感じる」と答えています。また、ぬいは癒しを提供してくれる存在としても、多くの支持を得ています。

最近では、顔を隠したり加工したりする代わりに「ぬい」を自分の分身として映し出すトレンドが生まれており、さりげなく自分の好きなものをシェアする手段となっているようです。ぬいを通じて新たなコミュニケーションへとつながる現象も見られます。

SHIBUYA109 lab.の所長、長田麻衣さんは、「ぬい」は年齢や性別を問わず楽しめる存在であり、周囲との調和を重視するZ世代のコミュニケーションにおいて活躍していると語っています。彼女は、「ぬい」を通じて相手との距離感を調整し、心地よい関係を築いている点が特に重要だと述べています。

まとめ

Z世代の「ぬい活」はただのぬいぐるみ活動にとどまらず、彼らのライフスタイルや価値観を反映した新たな文化へと進化しています。自分自身を表現しつつ、周囲との調和を保ちながら楽しむ「ぬい活」は、今後さらに多くの若者に影響を与えることでしょう。この新しいトレンドがどのように進展していくのか、今後の動向から目が離せません。