免疫細胞の可視化
2025-10-03 16:01:02

健康寿命を支える新たな発見!尿中因子で免疫細胞の活性を可視化

新たな発見!尿中因子で免疫細胞の活性を可視化



最近、キリンホールディングス株式会社のヘルスサイエンス研究所が、尿中の因子を用いて免疫細胞であるpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の活性を可視化する方法を世界で初めて発見したというニュースが話題になっています。この研究は、和歌山県立医科大学とNPO法人ヘルスプロモーション研究センター(HPRC)が共同で進めている「わかやまヘルスプロモーション研究」に基づいています。

免疫力と感染症対策の重要性



現在、インフルエンザや新型コロナウイルスをはじめとする多様な感染症が流行しており、それに対する免疫力の重要性が再認識されています。この中で、「免疫ケア」の概念が広がっており、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動などが重要視されています。免疫の状態を把握することができれば、自分自身の健康をより良く管理することが可能になります。

研究の背景と目的



キリンとHPRCは、2022年から共同でpDCの活性を測定するための新しい指標を探る研究を開始しました。従来、pDCの活性を測定するためには採血が必要でしたが、これを非侵襲的に、つまり体に負担をかけずに評価する方法の開発が求められていました。この研究では、尿中のタンパク質やmiRNAに着目し、pDC活性に関連する因子を探しました。

画期的な成果



研究では、223名を対象に血液と尿のデータを収集し、pDC活性が高い群と低い群間での尿中因子の違いを分析しました。その結果、免疫関連タンパク質であるIgAを含む115種のタンパク質と、96種のノンコーディングRNA(miRNA)が同定されました。

特に、pDCの活性が高い人々の尿では、IgAなどの免疫関連タンパク質が多く存在することが確認されました。これは、pDCの活性が直接的に免疫機能状態を示していることを示唆しています。

今後の展望



今後、キリンではこの研究成果を基に、非侵襲的に免疫状態を評価するための簡便な検査サービスの開発を進める予定です。この新しい技術により、個々人が自分自身の免疫状態を把握し、健康的な生活を送るためのサポートを提供することが期待されています。

まとめ



健康で豊かな生活を送るためには、自分の免疫状態を理解することが重要です。今回の研究成果により、免疫ケアがますます進化し、私たちの健康管理に新たな選択肢が増えました。この研究が将来的に健康長寿社会の実現に向けた一歩となることを願っています。


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