熊本の縫製工場「DEAI」が最優秀賞を受賞したクラフトマンシップアワード2025
2023年10月3日、「クラフトマンシップアワード2025」の結果発表が東京ミッドタウン八重洲にて行われました。大手アパレルの中で際立つ存在感を放つのが、熊本県の縫製工場「DEAI」です。この工場が見事に最優秀賞に輝き、会場は祝福の声に包まれました。
アワードは、お客様が選んだ「人気商品」とそれを生産した工場を表彰するという参加型の試みで、ファクトリエが運営しています。メイドインジャパンの工場直結ファッションブランド「ファクトリエ」は、毎年この企画を通じてアパレル工場への理解を深め、声を届けることを目的としています。
4つの受賞部門が発表される
アワードは4つの部門に分かれており、それぞれの最優秀賞が発表されました。
1.
Best Buy部門: 買ってよかったアイテム(メンズ、ウィメンズ、雑貨)
2.
Best Gift部門: 贈り物として選ばれた商品
3.
Re-Arrival部門: 再販を期待されるアイテム
4.
Staff Real Buy部門: スタッフが実際に愛用している商品
今回は特に注目すべき存在として、「DEAI」が「最優秀賞」を受賞したことが挙げられます。DEAIの代表である出樋敏宏氏は、「本当に驚きました。ありがとうございます」と喜びを語りました。工場には14名のスタッフがおり、彼らは一着の服を自らの手で製作하는「スペイ(分業ではなく、一人で仕上げる方式)」を採用しています。
お客様の声が道を開く
ファクトリエ代表の山田敏夫氏は、受賞工場の社長たちから「初めて報われた気がしました」という言葉を聞いたことが印象的だと述べています。この受賞は、工場の皆さんにとって、大きなモチベーションにつながったことでしょう。
「DEAI」が受賞した「Best Buy部門」では、リネンライクパンツが大変好評で、お客様から「本当に着やすいパンツ」と評価されています。夏の定番として、ビジネスシーンでも好まれるこのパンツは、家庭での洗濯にも適しており、驚くほどの人気を集めています。
工場の受賞コメント
出樋氏は「今の形は作り始めている途中です」とコメントし、さらなる挑戦へ向けて意欲を見せています。この言葉は、工場の職人たちの熱意や、ものづくりに対する誇りを感じさせるものでした。
日本製橋渡しの役割
日本製商品が減少傾向にある中で、こうしたアワードは重要です。アパレルの国産比率が減少しているという現実を変えるべく、ファクトリエはお客様の声を工場に届ける取り組みを続けています。これまでに集まったフィードバックは、職人たちにとって大きな支えとなっており、ファクトリエもその声を大切にしているといえます。
この受賞イベントを通じて、熊本の「DEAI」をはじめとして受賞したすべての工場たちが、日本のファッション市場で新たな発展を遂げることが期待されます。これからもファクトリエの取り組みに注目が集まることでしょう。
ファクトリエ「The CRAFTSMANSHIP AWARDS 2025」特設ページ
肌にやさしく、機能性の高い製品を提供するファクトリエは、今後も日本製の魅力を広める活動を続けていくとのことです。さらにファクトリエは、品質の高い商品を適正価格で届けるだけでなく、その製造過程においても透明性を大切にしていく考えです。
このアワードをきっかけに、今後も工場の職人たちがどのように成長し、発展していくのかが楽しみです。特に、日本ならではのものづくりの精神は、これからの次世代にも受け継がれていくに違いありません。