34年ぶりに戻った磐田の大相撲巡業
12月18日、静岡県磐田市で「令和7年冬巡業大相撲磐田場所」が開催されました。これは、市制施行から20周年を記念した特別なイベントで、なんと平成3年以来34年振りの開催となる意義深いものです。今回は横綱を含む103人の力士が集まり、市民約3,000人がその迫力ある姿を観戦しました。
地域ならではのユニークな演目
大相撲巡業では、本場所では味わえない楽しさが満載です。以下のイベントが特に好評でした:
髪結実演
「床山」と呼ばれる職人が、力士の髷を結う様子は圧巻でした。特に翠富士関に施された大銀杏は、観客の目を引きつけました。
相撲甚句
力士たちによる相撲甚句は、七五調のリズムとユーモア溢れる歌声で会場を盛り上げました。伝統文化に触れる貴重な体験となりました。
初切
力士たちによる決まり手や禁じ手をコミカルに紹介する「初切」も懐かしさを感じさせ、会場からは笑いが絶えませんでした。
綱締実演
第74代横綱豊昇龍関が土俵入りを行う際、網打ちの伝統儀式で締める綱を力士たちが作り上げる光景も、観客に感動を与えました。
土俵入り
化粧まわしをつけた力士たちが土俵に上がる様子は圧巻で、観客からは大拍手が送られました。まさに大相撲の醍醐味を体感する瞬間です。
迫力の取組を観戦
取組の時間には、幕下・幕内の力士たちによる迫力ある戦いが展開されました。自分の応援する力士の名前が載ったタオルを掲げる観客もおり、熱気が伝わります。特筆すべきは、地元磐田市出身の爽さん(序二段)。彼のアナウンスに会場が湧き上がり、上手投げで勝利を収める姿は地元の誇りです。「この磐田での巡業は初めてで、地元の皆さんからの声援がとても嬉しいです。来年は力士として10年目を迎えるので、怪我をせずに頑張ります」と爽さんは語りました。
弓取り式で締めくくる
イベントの最後は、立王尚関による華麗な弓取り式で締めくくられました。美しい弓捌きに多くの拍手が送られ、観客は余韻を楽しみながら帰路につきました。
この他にも、力士との握手会やちびっこ相撲などが行われ、参加者は満足の笑顔を浮かべていました。
磐田市での大相撲巡業は、多くの人にとって特別な思い出となったことでしょう。次回の開催が待ち遠しいですね。