スペースシードの挑戦
2025-08-23 09:24:54

スペースシードホールディングス、インドネシア協同組合省への訪問で新たな提案を展開

スペースシードホールディングスのインドネシア訪問とは



2025年8月21日、スペースシードホールディングス株式会社は、インドネシア協同組合省を訪問しました。この訪問には、代表取締役の鈴木健吾氏やPT Awina Sinergi International(A-Wing Group Japan)の社長アナンダ・セティヨ・イバンナント氏が参加し、インドネシア協同組合省の事務次官であるAhmad Zabadi氏と意見交換を行いました。

この会議では、スペースシードホールディングスが提案した次世代農業モデルと関連する技術の導入について話し合われました。特に、日本の技術と資本を活用し、一次生産からアップサイクル、そして最終製品販売までを一貫して行う協同組合主導の農業モデルが中心となりました。

提案の内容



今回の提案は、大きく二つのテーマに分けられます。一つはキャッサバ由来の高機能タピオカの製造、もう一つは米の乾燥最適化と米ぬかの高度利用です。

1. キャッサバから高機能タピオカ



キャッサバを原料とするこの提案では、食品や製菓、麺、飲料向けに、機能性と加工適性を兼ね備えた原料を提供することを目指します。具体的には、ゼラチン化や酵素改質を行い、RS(レジスタントスターチ)化による低GI設計を実現します。このプロセスは、乳化安定性などの加工機能も含んでいます。また、安全面ではシアン化合物の適切な処理やハラール基準の徹底についても語られました。

さらに、環境面でも注目され、皮や搾り粕の飼料化、発酵原料化による副産物の循環利用が期待されています。

2. 米の乾燥最適化



次に、コメの効率的な乾燥方法についての提案です。低温処理法やヒートポンプ、ソーラーネルギーを活用し、含水率を均一に保ちながら、食味を保持する工夫が図られています。米ぬかの安定化技術も重要なポイントで、これにより高い機能性を持つ成分の抽出が可能になります。さらに、GABAやペプチドの生成による付加価値向上についての評価にも取り組んでいます。

協同組合の強化



会議の中では、協同組合を中核にしたシステムの強化が強調されました。協同組合の集荷システム、品質基準、金融包摂、収益分配の透明性についての意見が交わされ、消費者視点から見た安全性やハラール性、機能性の重要性が再認識されました。この取り組みが、国内需要と輸出の両面においてもブランドを構築する機会を与えるとされました。

スペースシードホールディングスの鈴木健吾代表取締役は「協同組合を中核に、地域の所得と消費者の価値を高めることを目指しています。小規模な事業からでもモデルケースを作ることが重要です」とコメントしました。

これからの展望



インドネシアでは、経済的自立と協同組合の強化が国家の重要なアジェンダとして位置づけられています。スペースシードホールディングスは、今後もPT Awinaとの連携を深め、小規模農家の収入の安定を図りながら、フードロスを削減し、地域ブランドの確立を目指した取り組みをさらに進めていく予定です。

このように、新たな農業モデルを通じて、地域経済の発展と持続可能な社会実現を目指すスペースシードホールディングスの挑戦は、今後も注目を集めることでしょう。


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