国産レモン産業の未来を切り開く株式会社LEMONITY
2025年9月3日、静岡県静岡市に新たな農業法人「株式会社LEMONITY(レモニティ)」が設立されました。これは、サッポロホールディングスグループのポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、株式会社鈴生、西本Wismettacホールディングス株式会社の3社によるもので、国産レモンの生産振興を目指しています。
設立の背景と目的
ポッカサッポロは長年にわたり、レモン関連商品の開発や販売、研究、さらには食育活動を通じて、レモンが持つ健康機能や用途の提案に取り組んできました。そのなかで国産レモンへの需要が高まり、レモン農業が抱える課題に目を向ける必要性が生じました。これを受け、2019年からは広島県の大崎上島町においてレモンの栽培を開始し、2024年7月には静岡県磐田市および遠州中央農業協同組合との連携協定を締結しています。
今回の「株式会社LEMONITY」の設立は、国産レモンの生産を加速し、商品群の拡充や安定供給を実現することを目的としています。これにより、消費者のニーズに対しても柔軟に応えることができる体制を整えることができます。
具体的な取り組み
「株式会社LEMONITY」は、広島の江田島市や静岡の磐田市を中心に、レモンの生産を拡大していく計画です。新しい農法や機械化を取り入れた持続可能な生産モデルの構築に力を入れ、10ヘクタールから始めて10年後には100ヘクタールまで生産規模を拡大することを目標としています。
加えて、収穫したレモンはWismettacやポッカサッポロを通じて販売され、安定した供給体制を築くことが期待されています。これは地域活性化にも大きく寄与し、地元農家と手を取り合った新たな生産システムを生み出すことで、地域の経済を支えることにもつながります。
目指す方向性
株式会社LEMONITYでは、持続可能な農業を通じて新たな果樹モデルを確立することを目指しています。これには、地域コミュニティとの強い連携が不可欠であり、農業法人として地域に根ざした事業運営を行なうことが求められます。さらに、国内外の市場への出荷を行い、国産レモンの価値を広く伝えることで、国産品のブランド確立にも寄与すると期待されます。
このように、株式会社LEMONITYの取り組みは、国産レモンの未来を机上で描くものではなく、実際に農家と連携しながら進められるものであり、持続可能な発展を目指す重要な一歩なのです。株式会社LEMONITYが今後どのように成長し、共に歩んでいくのか、注目が集まります。