国境を越えて響く「平和のためのコンサート」
2025年の9月から10月にかけて、日本、韓国、そしてバチカンにおいて、ブラジルの『オーケストラ・クリアンサ・シダダン(OCC)』が、「芸術に戦争はない」という強いフィロソフィーのもとで「平和のためのコンサート」を開催します。このコンサートでは、ブラジル、韓国、北朝鮮、ロシア、ウクライナ、イスラエル、イランから集まった若者たちが、多国籍のアンサンブルとして共演。
音楽の力で結びつく平和のメッセージ
この演奏会には、戦争を乗り越えた若者たちが参加し、それぞれの心の中にある苦しみや痛みを音楽を通じて表現することを目指しています。音楽は、対話や国際的なつながりを生み出す力を秘めており、平和と和解のメッセージを広めることが期待されています。
OCCの使命と地道な努力
OCCは、困難な環境にいる若者たちに無償で音楽教育を提供し続けています。コミュニティの希望の象徴として高く評価されているこの団体は、創設者のジョアオ・ジョゼ・ロシャ・タルジノ判事のもとで、音楽を通じて持続可能な文化交流を促進しています。2023年11月、バチカンで初めて行われた「平和のためのコンサート」には、フランシスコ教皇も出席しました。
音楽の力を借りて、さまざまな国やバックグラウンドを持つ若者たちが共演する姿は、単なる演奏を超え、より大きなメッセージを内包しています。2024年には創立18周年を迎えるOCCは、新たなステージとして4人の音楽家をブラジル・レシフェに招くなど、音楽を通じた文化交流を続けています。
公演日程や会場について
2025年にはアジアとバチカンを結ぶツアーが実施され、以下の公演が予定されています:
- 11:00開演:平和記念公園原爆ドーム対岸親水テラス(観覧無料)
- 18:30開演:広島YMCA 国際文化センター 国際文化ホール(入場無料)
- 住所:広島市中区八丁堀7−11
- - 韓国(ソウル) 2025年9月30日
- - 大阪・関西万博(ブラジル館) 2025年10月5日
- - バチカン市国(特別公演) 2025年10月8日
プログラムの一例
公演では、名曲や新進気鋭の作品が多彩に取り揃えられています。
- - H. ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第4番 前奏曲
- - J. バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲
- - A.ピアソラ:フーガと神秘
などが予定されています。
OCCの背景と受賞歴
2006年にブラジル・ペルナンブーコ州で設立されたOCCは、約450人の若者にクラシック音楽や楽器製作を教え、自己成長の機会を提供しています。多くの賞を受賞し、社会的包摂の優良事例として国際的にも評価されています。特に2017年には、「ジョゼ・マリアーノ功労メダル」を授与され、ブラジル国内での存在感を強めています。
主催・お問い合わせ
本コンサートは、Associação Orquestra Criança Cidadãが主催し、詳細は「木の家イベント」までお問い合わせください。
音楽を通じて伝えられる「平和への祈り」を、ぜひあなたも体感してください。