新たな挑戦、女子中学生のための化粧品×データサイエンス講座
2025年7月16日、株式会社コーセーは山脇学園中学校・高等学校において、女子中学3年生280名を対象にした「化粧品×データサイエンス講座」を開催しました。この講座では、データサイエンスを化粧品開発にどう活用するのかといった実践的な知識が提供され、生徒たちが未来のキャリア選択の幅を広げるきっかけとなります。
取り組みの背景
コーセーは、「グローバル」「ジェンダー」「ジェネレーション」の3Gを基に、性別や年齢にとらわれない新しいお客様の創出に取り組んでいます。特に、理系分野における女性の進学率やキャリアの重要性が叫ばれる中で、女性研究者が多数活躍している同社がリーダーシップを発揮することが求められています。
日本では理工系大学への進学率が低く、女性が益々その進学の機会を得るためには、早期からの啓発が必要です。この考えから、コーセーは思春期の女子学生を対象にした講座を設け、彼女たちが理系の魅力を知ることで将来の選択肢を増やすことを目指しています。特に、今回の講座は、理系教育に特化した女子校である山脇学園との共同プロジェクトとして実施されました。
講座の内容
講座では、コーセーのデータサイエンティストが化粧品開発におけるデータサイエンスの応用を具体的に紹介しました。この中で、生徒たちが取り組む研究課題として「感性とデータから、みんなにぴったりの化粧品を見つけよう」というテーマが設定されました。生徒たちは実際にスキンケア商品に触れ、その感触を基にデータを集め、統計解析を行うことを通して、自らの感性を科学的に表現する力を磨きます。
最終的には、この活動を通じて生徒たちが得たデータをもとに、好きな商品や新しい魅力をコーセーに提案する機会があります。このアプローチは、化粧品を楽しみながらデータサイエンスを学べる効果的な手段となっています。
教員からの期待の声
講座を担当した山脇学園の黒田雅幸先生は、探究学習の重要性を強調しています。生徒たちが自らの課題を見つけ、解決策を模索する能力は、これからの時代に求められる力です。特に「データサイエンス」というスキルの必要性が高まる中で、理論だけでなく実践的な体験を通じて学べることが期待されています。
講演者プロフィール
この講座で講師を務めたのは、コーセーの研究所に所属する中村理恵氏です。彼女は2005年にコーセーに入社し、品質保証や製品開発としての経験を経てデータサイエンスを専門的に学びました。彼女の研究は、未来の美容シーンを見据えた新たな技術やアプローチを提案するものです。
未来を見据えて
今回の講座は、生徒たちが理系キャリアの選択肢を広げるだけでなく、データサイエンスの実用的な側面を学ぶ絶好の場となりました。このような取り組みを通じて、女子中学生が未来の可能性を広げ、理系分野に進むインスピレーションとなることを期待したいです。