ミツカンとコバヤシが新しい納豆トレーで受賞
最近、株式会社ミツカンと株式会社コバヤシが共に手掛けた納豆トレーの革新が評価され、公益社団法人日本包装技術協会主催の「2025日本パッケージングコンテスト」で「共用品推進機構理事長賞」を受賞しました。この受賞は、持ちやすさや混ぜやすさを追求するとともに、環境に配慮した設計が評価されたものです。
受賞の背景
日本の食文化に根ざした納豆は、多くの家庭で親しまれていますが、これまでの納豆トレーにはいくつかの課題が存在しました。特に、トレーが持ちにくい、箸が引っかかりやすい、また混ぜる際に手に納豆が付いてしまうなどの不便さが指摘されていました。これらの課題を解決するために、ミツカンとコバヤシは新たなトレーの設計に乗り出しました。
新しい納豆トレーの特長
新しい納豆トレーは、いくつかの革新的な特長を備えています。まず、持ちやすさを向上させるために、トレーの側面に持ち手を設けました。これにより、トレーをよりしっかりと持ち上げることができ、安心して使用できるようになります。さらに、トレーの底面をフラットにすることで、混ぜる際に箸が引っかかるリスクを軽減。また、トレー内部の凹凸を減らすことで、全体の容積が増し、納豆があふれにくくなりました。これにより、混ぜる際のストレスが軽減され、納豆をより快適に扱えるようになっています。
環境への配慮
新トレーの設計では、軽量化に成功したことも大きなポイントです。強度を保ちながらトレーを軽量化することで、素材の使用量を減少させることが可能になりました。環境負荷を軽減するために、帯フィルムのサイズも縮小され、トータルでCO2排出量を大幅に削減すると見込まれています。具体的には、トレーの軽量化で約958トン/年、帯フィルムのサイズ縮小で約151トン/年の削減が達成されるとされています。
開発にかけた思い
ミツカンは、顧客の声を大切にし、「買う身になってまごころ込めて良い品を」という企業理念のもと、納豆トレーの改良に取り組みました。コバヤシとの協力のもと、20万個以上のトレー検証を行い、3年の歳月をかけて新しいトレーが完成しました。このプロジェクトは、単なる商品開発に留まらず、全ての人が快適に納豆を楽しむための手段として位置付けられています。
まとめ
今回の受賞は、ミツカンとコバヤシの創意工夫が実を結んだ証であるとともに、今後の食品新技術の可能性を示しています。新しい納豆トレーは、使いやすさ、環境負荷軽減、そして日本の伝統食文化を支えるための重要な一歩となることでしょう。これからも革新的なアイデアをもって、私たちの食卓を豊かにすることに期待が寄せられます。